Googleのレスポンシブ検索広告(RSA)のメリットは?どのように作成するのかまで解説!
潜在顧客にアプローチするためにはレスポンシブ検索広告が有効だと聴いたことがあるけれど、具体的に何がメリットでどう活用すればよいのかよくわからないと困っている人はいませんか?
この記事ではレスポンシブ検索広告のメリットから効果的な活用方法まで詳しく解説します。
- 目次
- ■レスポンシブ検索広告とは?
- 1.レスポンシブ検索広告のメリット
- 2.レスポンシブ検索広告のデメリット
- 3.レスポンシブ検索広告の入稿規定・作成方法
- 4.レスポンシブ検索広告の有効性
- 5.効果的なレスポンシブ検索広告作成方法
- ■まとめ
レスポンシブ検索広告とは?
レスポンシブ検索広告とは、Googleが自動で広告をユーザーに合わせて最適化してくれる便利なシステムのことです。
3種類~15種類の見出し、2種類~4種類の説明文のアセットを事前に設定すると、Googleの機械学習技術で自動的に広告を生成してくれます。
また2022年6月30日より通常の検索キャンペーンで作成・編集できる検索広告は、レスポンシブ検索広告のみとなりました。
既存の拡張テキスト広告は引き続きレスポンシブ検索広告とともに掲載されますが、新規で出稿することはできなくなるため注意が必要です。
拡張テキスト広告との違い
レスポンシブ検索広告と、拡張テキスト広告の違いを表にまとめてみました。
広告の種類 | 登録できる見出しの数 | 登録できる説明文の数 | 自動での最適化 |
レスポンシブ検索広告 | 3種類~15種類 | 2種類~4種類 | 可能 |
拡張テキスト広告 | 2種類~3種類 | 1種類~2種類 | 不可能 |
レスポンシブ検索広告は拡張テキスト広告と比較すると登録できる見出しや説明文の数が多く、ターゲット顧客に合わせて自動的に最適化できるのが特徴的と言えるでしょう。
動的検索広告との違い
動的検索広告では広告主のLPまたはドメインと関連性の高いキーワードで検索を行っているユーザーに対して、Googleによって自動生成された広告見出しを用いた広告を表示させます。
検索されたキーワードに基づいて広告が配信されるため、レスポンシブ検索広告と比較すると幅広いユーザーに広告を配信できるのが特徴的と言えるでしょう。
レスポンシブ検索広告と異なり動的検索広告では説明文のみを登録することに注意が必要です。
1.レスポンシブ検索広告のメリット
レスポンシブ検索広告には、拡張テキスト広告には無いメリットがあります。
デバイスの幅に応じて広告を生成してくれる
Googleの機械学習によってデバイスの幅に適用した広告が生成されます。広告の幅が広くなることでユーザーの目に止まりやすくなるでしょう。
ユーザーに合わせて広告を最適化
アセットの組み合わせを活かし、ユーザーに最も関連性が高い広告を自動的に生成することができます。拡張テキスト広告をいくつも作成するより手間が省け、作業時間、沢山の広告を管理する時間も大幅に短縮することが可能です。
オークションの入札機会が増える
見出しが拡張テキスト広告より多く設定されていることで、オークションの入札機会や検索語句との一致が増え、今までアプローチできなかった潜在顧客にまで広告を表示させることができます。
このことから今までは獲得できなかった、クリックやコンバージョンを新規獲得することができるでしょう。
2.レスポンシブ検索広告のデメリット
レスポンシブ検索広告にはデメリットもいくつかあるのでご紹介します。
組み合わせごとの広告効果は確認できない
レスポンシブ検索広告では広告の見出しと説明文で組み合わせの異なる複数のパターンを作りますが、この組み合わせごとの配信実績を確認することはできません。
確認できるのは入稿した1セット分をまとめた配信実績となるのを覚えておきましょう。
多くのバリエーションを考える必要がある
もし似たような広告見出しや説明文に偏ると、ユーザーに合わせて訴求の違う見出しと説明を自動で最適化してくれるというレスポンシブ検索広告の本来のメリットが享受できなくなります。
費用対効果を考えてもなるべく多種類の広告見出しと説明文を入稿しましょう。
広告カスタマイザを使用できない
セールをする場合や地域で広告文を出し分ける場合に便利な広告カスタマイザですが残念ながらレスポンシブ検索広告には対応していません。
しかし、2020年7月に地域の挿入やカウントダウンに対応するアップデートが行われました。
これまであまりレスポンシブ広告を効果的に使用できていなかった広告主様も試してみる価値がありそうです。
Googleレスポンシブ検索広告の新機能とは?【2020年7月更新】
Googleのレスポンシブ検索広告は今までもとても便利に運用できるものでしたが、2020年7月に新機能が追加されてさらに使い勝手がよくなっています。 この記事ではWebマーケティングの担当であれば覚えておきたいGoogleのレスポンシブ検索広告の更新内容について詳しく説明します。
3.レスポンシブ検索広告の入稿規定・作成方法
レスポンシブ検索広告とは何かとそのメリット・デメリットをご理解いただいたところで、次は入稿規定と作成方法をご紹介します。
レスポンシブ検索広告の入稿規定
レスポンシブ検索広告の入稿規定を表にまとめてみました。
種類 | 入稿可能数 | 文字数 |
広告見出し | 3個~15個 | 30文字以内 |
説明文 | 2個~4個 | 90文字以内 |
表示URL(オプション) | 0個~2個 | 15文字以内 |
※文字数のカウント方法は全角文字及び半角カナ=2文字、半角英数=1文字
文字数がすぐにオーバーしやすいので簡潔に書くよう心がけましょう。
- 作成手順
- ① Google広告管理画面から作成する
- ② 見出し・説明文などを設定する
- ③ アセットのピン止めについて
① Google広告管理画面から作成する
Google広告の管理画面から作成します。
広告タブの[広告と広告表示オプション]をクリックし、青いプラスボタンから[レスポンシブ検索広告]を選択します。
②見出し・説明文などを設定する
入稿画面が出てきたら、見出し・説明文・最終ページURL・パスを入力します。表示URLは、最終URLのドメインから自動的に作成されます。
広告見出しは最低3個(最大15個)説明文は最低2個(最大4個)の設定が必須となっています。
右側にプレビューが表示されるので確認しながら設定しましょう。
[広告を保存]をクリックしたら作成完了です。
また、Google広告エディタでもレスポンシブ検索広告の作成や変更を行うことができるため、広告の内容を5個以上変更するなど多くの作業をする必要がある場合は、インストールして使用することをおすすめします。
③ アセットのピン止めについて
広告のなかで、常に表示させたいアセットがある際に、見出しや説明文にアセットを固定することができます。例えば、免責事項や季節限定のキャンペーンなどを特定の位置に固定し、カスタマイズすることが可能です。
やり方は、作成画面で文字数の右側にピンが出てくるので、クリックするだけでピン止めができます。
ここで注意しないといけないのが、レスポンシブ検索広告では機械学習によりユーザーに合った適切な広告を表示しているので、ピン止めを設定するとユーザーが入力した検索語句でオークションに入札できなくなる場合があります。
必要以上のピン止めはしない方が望ましいでしょう。
レスポンシブ検索広告の有効性
広告の有効性ではレスポンシブ検索広告、レスポンシブディスプレイ広告、アプリキャンペーンにおいて、ユーザーにより適切な広告を配信するためのフィードバックが行われます。
具体的にはレスポンシブ検索広告の関連性、アセット、種類の多さが「未完了」「要改善」「平均」「良好」「優良」の5段階で表示され、改善方法を伝えるメッセージも同時に表示されるのです。
広告の有効性を確認できる場所は次の4つです。
・UI(管理画面)
・Google広告エディタ
・API
・最適化案
定期的にフィードバックやメッセージを確認し、運用しながら改善を進めるための参考としましょう。
参考:Google広告ヘルプ「レスポンシブ検索広告に関する広告の有効性について」
効果的なレスポンシブ広告作成方法
効果的なレスポンシブ検索広告を作成する上で心がけてほしいことを3つご紹介します。
広告の有効性で評価の高いレスポンシブ検索広告を各広告グループに配置する
レスポンシブ検索広告を活用する広告主の中で、レスポンシブ検索広告の広告の有効性を「要改善」から「優良」に改善した広告主は、クリック数とコンバージョン数が約9%増加しています。
そのため評価の高いレスポンシブ検索広告は各広告グループに1つ以上配置しておくのが望ましいでしょう。
キャンペーンや広告グループごとに4個以上の広告表示オプションを設定する
Google広告ではさまざまな広告表示オプションを用いることで、よりユーザーに合った内容の広告配信を行うことができますが、レスポンシブ検索広告においても適切な広告表示オプションを設定することで、より細やかなニーズを満たす広告配信をユーザーに対して行うことができるでしょう。
レスポンシブ検索広告をスマート自動入札および部分一致キーワードと組み合わせる
スマート自動入札とは機械学習を活用して個々のオークションにおけるコンバージョン数とコンバージョン値の最適化を行う機能です。
またユーザーの検索語句とキーワードがどのくらい厳密に一致しているかを指定するマッチタイプにおいて一番低い一致率で広範囲の指定となるのが部分一致です。
スマート自動入札、マッチタイプの部分一致、レスポンシブ検索広告を組み合わせて使用することで広告の配信結果が良くなる新たなキーワードを捕捉しながら、入札単価を最適化できます。
参考:Google広告ヘルプ「キーワードのマッチタイプについて」
まとめ
レスポンシブ検索広告は自動で広告を最適化してくれる便利な機能です。
ですが、見出しや説明文を沢山設定できるメリットを大いに活用し、ユーザーにとって有益な情報を幅広く盛り込まないとせっかくの機械学習も役に立ちません。
皆さんも、商品やサービスのアピールしたいポイントをしっかり抑えて、レスポンシブ検索広告を活用し、成果の出せる広告を作成してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。