Google自動入札戦略・スマート自動入札とは?自動入札のメリット・デメリットも解説
広告主の方やマーケティング担当者の方で、
「入札単価の調整が大変」「広告の分析が忙しい」
このような悩みを抱えている方は多いと思います。
そこでおすすめしたいのが、自動入札戦略です。
運用にかかる手間を省き、効率よく広告を配信できる機能です。中でもコンバージョン数やコンバージョン値を目的とする場合に便利な機能が自動入札戦略の一部であるGoogleのスマート自動入札です。
今回はGoogleスマート自動入札や自動入札戦略の特徴などを徹底解説していくので、広告運用者の方はぜひ参考にしてみてください。
- 目次
- ■Googleスマート自動入札とは
- ■自動入札機能の戦略
- クリック数の最大化
- 目標インプレッションシェア
- 目標広告費用対効果(スマート自動入札)
- コンバージョン数の最大化(スマート自動入札)
- コンバージョン値の最大化(スマート自動入札)
- 目標コンバージョン単価(スマート自動入札)
- ■自動入札機能のメリットとデメリット
- 自動入札のメリット
- 自動入札のデメリット・注意点
- ■自動入札戦略の設定方法
- ■まとめ
■Googleスマート自動入札とは
まず、入札単価を自動で調整してくれるGoogleが推奨している機能が自動入札戦略です。
広告主の目標に応じて、自動で配信の調節を行ってくれます。
グループやキーワードごとに個別で入札単価を調整する必要がなく、デバイスやユーザー属性などのデータから推測して入札したりするなどの作業や手間のかかる作業などを排除してくれます。
自動入札機能の中でも、コンバージョンに特化しているものをスマート自動入札と言います。
■自動入札機能の戦略
自動入札機能には、6種類の戦略があるので、それぞれの役割や活用方法を紹介していきます。
クリック数の最大化と目標インプレッションシェアが自動入札で、それ以外の4つがスマート自動入札になります。
クリック数の最大化
設定した予算の中でクリック数を最大化できるように自動調整してくれます。
クリック数の最大化は、ポートフォリオ入札戦略やキャンペーンの標準戦略などに使用でき、認知度を高めたい時やアクセス数を伸ばしたい際に使用することをおすすめします。
入札単価の上限を自分で設定することも出来るので、予算が少ない場合でも安心して利用可能です。
目標インプレッションシェア
目標に設定した場所(Google検索結果ページの最上部、上部、または任意の場所)に広告が表示されるように入札単価を自動調整してくれます。
目標インプレッションシェアもクリック数の最大化と同様に、ポートフォリオ入札戦略やキャンペーンの標準戦略などに使用できます。
※注意点として、目標インプレッションシェアは検索パートナーなどのGoogle検索ネットワークのみが対象です。また、広告の掲載位置は100%保障されるわけではなく、広告の品質や競合の有無に影響を受けることがあります。
目標広告費用対効果(スマート自動入札)
指定された目標広告費用対効果(ROAS)でコンバージョン値を最大限に高めることが出来るように、入札単価が自動で調整される仕組みのことです。
物販などのECサイトの商品価格が重要な指標でそれぞれ価格が異なる場合などに便利です。
しかし、「機械学習アルゴリズムが十分なデータに基づいて入札単価を設定できるようにし、最大限の効果を得るためには、過去30日間に50件以上のコンバージョンを獲得していること(引用元https://support.google.com/google-ads/answer/6268637)」がGoogleに推奨されているので、十分なコンバージョンが獲得できない場合は、導入するハードルが高いです。
コンバージョン数の最大化(スマート自動入札)
予算全体を使いながらキャンペーンのコンバージョン数を最大化できるように入札単価が自動で設定されます。
多くのコンバージョンを獲得したいときやコンバージョン単価が定まっていない際に有効です。
※注意点として、現在の費用が予算を大きく下回っている場合、予算全体を使用しようとするため費用が大幅に増加する可能性があります。
コンバージョン値の最大化(スマート自動入札)
指定された予算内で最大限に総コンバージョン値を高められるように入札単価が自動で調整されます。
コンバージョン数の最大化と似ていると考える方がいると思いますが、「コンバージョン数が増えているにも関わらず、売上が伸びていない」という場合に、コンバージョン値の最大化を使用し、ROASで考えて調整していきましょう。
※コンバージョン数の最大化と同様、注意点として、現在の費用が予算を大きく下回っている場合、費用が大幅に増加する可能性があります。
目標コンバージョン単価(スマート自動入札)
目標として設定したコンバージョン単価で最大限にコンバージョンを獲得できるように自動入札されます。
目標コンバージョン単価はポートフォリオ戦略やキャンペーンの標準戦略に使用可能です。
※注意点が二つあります。
- 設定した目標が現在のコンバージョン単価より低すぎると、コンバージョン数が減ることがあります。まずは、過去30日のコンバージョン単価で設定するのが良いでしょう。
- 過去のコンバージョンデータが十分にない場合、精度が下がる可能性がありますが、現在外部データも用いて機能改善が進んでいるので試してみる価値はあります。
■自動入札機能のメリットとデメリット
これまで自動入札機能のそれぞれの特徴や注意点を解説してきました。
続いて、自動入札機能のメリットとデメリットについて説明していきます。
自動入札のメリット
運用にかかる手間を削減
自動入札戦略を用いると、ひとつひとつのキーワードに細かく入札単価を設定するといった手間が不要になります。
設定に必要な時間の短縮や配信結果の分析なども省けて、広告主の負担を大幅に削減可能です。
こうして削減できた時間を他の作業にあてることで、全体としてのパフォーマンスを向上することが出来ます。
効率よく広告を配信できる
自動入札では、広告を表示するたびに入札単価が自動で調節されます。
自分で調整するよりも圧倒的に調整を行う回数も多いので、無駄な広告費を削減することができ、広告効果の改善が図られます。
高い配信精度
自動入札を導入することで、高度な機械学習によって取得したユーザー情報を基に、単価が設定されます。
手動で行う仮説検証によって得られるモノと比べると、自動入札を使用する方が圧倒的に高度な配信精度になります。
自動入札機能のデメリット・注意点
情報の蓄積が必要
自動入札にはGoogleが機械学習で獲得したユーザー情報を基に入札を行っているので、情報の蓄積が必要になります。
十分なデータがアカウントに蓄積されていない場合、自動入札の精度も下がってしまいます。
自動入札には季節性の調整が必要
自動入札を使用する際に、コンバージョン率の変化が大きいセールやテレビへの露出、新商品のリリースなどがある場合は季節性を考慮に入れる必要があります。
自動入札は過去のコンバージョン履歴を基に入札されるので、一時的にコンバージョン率が急変して、その後通常の値に戻ってもセール中の期間のコンバージョンを参考にしてしまうため、一時的に成果が不安的になることがあります。
それを解決するために季節性の調整が必要になってきます。
その期間のコンバージョン率を手動で調節するため、セール期間等を設定しましょう。
自動入札を使用する際は、季節性の調節が必要かどうか常に頭に入れておくことが大事です。
■自動入札戦略の設定方法
自動入札戦略の活用方法やメリット・デメリットが分かったところで、自動入札戦略の設定方法を解説していきます。
- Google広告にログインします
- 「キャンペーン」をクリックし編集するキャンペーンを選択します。
- メニューから「設定」を開いて、入札単価をクリックします。
- 単価設定を開いて、「入札戦略を変更」をクリック
- プルダウン メニューから新しい入札戦略を選択し、保存をクリック
これだけの簡単な手順で設定可能なので、みなさんも自動入札戦略を設定してみましょう。
■まとめ
これまでGoogleの自動入札やスマート自動入札の特徴や設定方法などを解説してきました。
最後に要点を振り返っておきましょう。
<Googleの自動入札機能>
- 自動入札とスマート自動入札の2つに分類される
- 自動入札戦略は6つある
<自動入札のメリット・デメリット>
メリット
- 運用にかかる手間を削減
- 効率よく広告を配信できる
- 高度な配信制度
デメリット
- 情報の蓄積が必要
- 十分なコンバージョン数が必要
- 季節性の調整が必要
今後、Google広告の自動入札機能はどんどん進化し、さらに広まっていくでしょう。
自動入札機能の特徴をきちんと理解し、目標に沿った間違いのない運用をし、パフォーマンスを向上させましょう。