Googleの動的検索広告とYahoo!の動的検索連動型広告について

リスティング

Googleのデータでは、検索語句のうち70%が、リスティング広告で入札しているキーワードと完全に一致しないことがわかっています。

また、Yahoo!の2017年における調査では過去6カ月に検索されたことのない新規検索語句の割合が33.1%を占めることがわかりました。

これらのことからリスティング広告に出稿する場合、常にトレンドが変化する検索語句に対応しなければならないのがおわかりいただけるのではないでしょうか。

検索語句の変化に効果のある検索連動型広告のうち、Googleが提供する「動的検索広告」(DSA)とYahoo!が提供する「動的検索連動型広告」(DAS)についてご紹介します。

Googleの動的検索広告とは?

Google広告の動的検索広告はDynamic Search Adsの頭文字を取ってDSAとも呼ばれ、広告主のWebサイトを基に自動で広告を表示する仕組みのことを言います。

具体的には広告主がWebサイトを登録すると、検索エンジンがWebサイトを解析し、ターゲット顧客がWebサイトと関連性の高いキーワードで検索した時に自動で広告を表示するのです。

動的検索広告の設定方法は次のとおりです。

Google広告の管理画面から新しいキャンペーンを作成し、広告グループを設定する画面から動的検索広告の設定を行います。

①「ネットワーク」の設定で「検索ネットワーク」を選択した後、囲みの左下にある「設定を全て表示」をクリックして表示させ、「動的検索広告の設定」をクリックして展開させる

②「ウェブサイトのGoogleインデックスを使用する」をラジオボタンで選択

③他の囲みの内容も設定し、「保存して次へ」をクリック

④「広告グループを設定する」の画面で広告グループの種類をプルダウンで「動的広告」とし他の必要事項も入力後「保存して次へ」をクリック

⑤広告作成画面で説明文を入力して「完了」をクリックして終了

Yahoo!の動的検索連動型広告とは?

動的検索連動型広告とはDynamic Ads for Searchの頭文字を取ってDASと呼ばれ、広告主のWebサイトのコンテンツと関連性の高い検索キーワードに対して広告を自動生成して配信するサービスです。

広告配信の考え方は一緒のため、Googleの動的検索広告との相違点に絞ってご紹介します。

設定方法は次のとおりです。

①Yahoo!広告のトップ画面より「検索広告」「キャンペーン管理のタブをクリックし、キャンペーン一覧の上にある「キャンペーン作成」を選択。もしくは、オプション設定の中の「既存の設定を反映」を使用するとテンプレートも使用できるので少し楽ができます。

②オプション設定の「スケジュール設定」で広告の開始日と終了日を指定し、動的検索連動型広告の対象となるWebサイトを設定。
ドメイン全体で指定することも出来ますし、個別にURLを指定することも可能です。

③キャンペーン予算、入札方法、広告を配信するデバイス、入札価格調整率、配信地域、曜日・時間帯、その他オプション設定を行い最後に作成キャンペーンとして保存



動的検索広告のメリット・デメリット

動的検索広告の設定方法についてご理解いただいたところで、次に動的検索広告のメリットを4つ、デメリットを3つご紹介します。

Googleの動的検索広告のデメリット

動的検索広告のデメリットの1つめは、Webサイトを登録して運用するため個々のキーワードの入札単価が調整できなくなることです。

そのため成果が出ているキーワードについては従来の検索連動型広告でキーワード登録しておき、個別に入札単価を調整するのもよいのではないでしょうか。

2つめは自動生成されるため広告見出しの表現の変更ができないことです。

広告見出しはターゲット顧客に対して広告への興味や関心を惹きつける役割があるため、定期的にどのような広告見出しが生成されているのかはチェックする必要があると言えるでしょう。

3つ目はシステムが自動でキーワードを拾うため、想定外のキーワードに広告予算をたくさんかけてしまう可能性があることです。

これを避けるためにオプション設定で「対象外キーワード」を設定することができるので必要な場合はあらかじめ設定しておきましょう。

動的検索広告のメリット

動的検索広告のメリットの1つめは、ターゲット顧客が検索する新たなキーワードを発見できる可能性が高いということです。

リスティング広告の運用においては検索キーワードのトレンドが常に変化していることを意識しておく必要があるため、その情報を早期に把握できるのはうれしいメリットと言えるでしょう。

2つめはWebサイトに掲載している自分の売りたい商品やサービスごとにキーワードや広告文を設定する必要がなくなるため工数削減できることです。

このような作業はリスティング広告の運用においてかなり時間を取られる部分なので、分析や戦略の策定に時間をかけたい広告主にとってはメリットが大きいのではないでしょうか。

3つめは新たな広告掲載の機会を見出せることです。

キーワードでは見出せなかった場所に広告出稿できるため、新たなターゲット顧客へとアプローチし、売上につなげることができるでしょう。

4つ目は動的検索連動型広告のメリットは安価にクリック率の向上が見込めることです。
競合性の低いキーワードで広告がクリックされるため、通常より安価でクリックを集めることができると言えます。

動的検索広告が効果的な業種と活用法

動的検索広告のメリット・デメリットを踏まえて、どのような業種やWebサイトに適しているか考えてみました。

・不動産・旅行情報・飲食店情報など商品の数が多く情報更新が多い大規模ECサイト
・SEO対策が施されているWebサイト

大規模ECサイトではキーワード選定だけで膨大な時間がかかってしまう可能性が高いところを、動的検索広告の活用で大幅に工数削減できます。

またSEO対策が施されているWebサイトではクローラーが関連性の高いキーワードの抽出や広告見出しを作成してくれるので、より精度の高い広告が生成されるでしょう。

Google広告とYahoo!広告の違いについてもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事もお読みください。

 

まとめ

Googleの動的検索広告とYahoo!の動的検索連動型広告は広告媒体の違いはあるもののキーワード選定や広告文作成に時間を取られず、新しい広告出稿の機会を見いだせる魅力的な広告であることがわかりました。

手間をかけずにリスティング広告でより幅広いターゲット顧客にアプローチしたい場合は、ぜひ試してみてください。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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