フォールスコンセンサス効果とは?Webマーケティングに使える心理学
親しい友人と意見が対立した時、つい「自分は普通だよ!」と主張してしまったことはありませんか?
これはフォールスコンセンサス効果が働いていることにより起こる事象です。
この記事ではフォールスコンセンサス効果とは何かからWebマーケティングでの活用法まで詳しく解説します。
■フォールスコンセンサス効果とは?
フォールスコンセンサス効果とは認知バイアス(無意識に生じる認知の偏り)の1つで、自分の意見や考え、行動は常に多数派で一般的だと思い込む心理現象です。
1970年代にアメリカの社会心理学者リー・ロスによって提唱されました。
フォールスコンセンサス効果は個人間では家族や親友、恋人など親しい間柄ほど強く生じる傾向にあります。
またフォールスコンセンサス効果は集団で議論する時にも、客観的なデータが少ない場合などで起こりうることがわかっているのです。
フォールスコンセンサス効果が起こるのは、自分が多数派と思い込むことで安心したいこと(正常化バイアス)と、普通はこうだと他人に自分の考えを投影してしまうこと(帰属化バイアス)の2つが原因だと言われています。
他の認知バイアスについても知りたい方は、次の記事もごらんください。
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■フォールスコンセンサス効果をWebマーケティングで活用する方法
フォールスコンセンサス効果をWebマーケティングで活用する方法を3つご紹介します。
レビューを活用する
フォールスコンセンサス効果をWebマーケティングに使う最も簡単な方法は、Webサイトにレビューを掲載することです。
ターゲット顧客は自分の欲しい商品やサービスを購入した後に、買ってよかったと思いたいものです。
そんな時に商品やサービスのレビューを見て、好評価や良い感想が多く記載されていると同じように思っている人がたくさんいると感じて安心します。
そのため商品やサービスのレビューは、共感を得られる内容のものを選んで多めに掲載するのがよいのです。
これはレビューではなくアンケートの結果を掲載することでも同じ効果を発揮します。
現在の多数派を伝えて購買意欲を高める
現在の「多数派」を伝えることでフォールスコンセンサス効果を働かせ、ターゲット顧客の購買意欲を高めるという方法もあります。
例えばつい15年ほど前までは美容整形をするのは一般的ではなかったので、芸能人やモデルの方などが美容整形をしたと告白すると芸能ニュースなどで話題になりました。
しかしプチ整形という呼び方が定着したことや、美容系YouTuberの台頭など、社会的背景の変化から以前より美容整形への敷居は低くなっています。
もし自分の売りたいサービスが美容整形だとして、SNSなどで美容整形への敷居が高いと感じているターゲット顧客から相談を受けたとしましょう。
この場合ターゲット顧客が感じていることは多数派の意見ではないので、動画やコンテンツなどを用いて積極的に現在の多数派の意見をアピールします。
ターゲット顧客が決断して美容整形を受けることにしたら、同じ症例の患者さんが満足した事例を伝えて決断は間違っていなかったと安心してもらうようにフォローするのです。
このようにフォールスコンセンサス効果を意識することで、ターゲット顧客が気持ち良く商品やサービスを購入できるよう促すことができます。
LPに活用する
LPにはさまざまな作り方がありますが、定番として使用される文言がフォールスコンセンサス効果を意識して作られています。
例えば数値で示すことのできるランキング結果、売上実績、アンケート結果などです。
これらはターゲット顧客に具体的に数値で見せることによって、「この商品やサービスを選択しようとしているあなたは多数派です」というメッセージを伝えていると言えます。
直観的に数値が理解できるようにグラフや表を用いて作成するとさらによいでしょう。
■まとめ
フォールスコンセンサス効果は認知バイアスの1つですが、ターゲット顧客に自分が多数派だと感じてもらうことで商品やサービスを購入することへの敷居を低くできるので、WEBマーケティングに活用しやすいことがわかりました。
誰でも新しい商品やサービスを自分の生活に取り入れる時には決断に迷います。
しかしフォールスコンセンサス効果を意識すれば、ターゲット顧客に対してあからさまなセールスという形ではなく、背中を押す形で決断を促せるのです。
ぜひWebマーケティングのさまざまな場面で活用して、自分の売りたい商品やサービスのコンバージョンへとつなげてみてください。