GDNのターゲティングと活用方法【Google広告】

リスティング

GDN(グーグル ディスプレイ ネットワーク)では様々なターゲティング方法があります。商品(サービス)とターゲットとなるユーザーに合ったターゲティングを的確に設定できていないと、モチベーションが高いユーザーからのコンバージョンを獲得できないかもしれません。
また、GDNでは潜在顧客へリーチするチャンスもあるので、ターゲティングの全体像をしっかりと理解し、広告運用に活かしていきましょう。

ディスプレイ広告について過去記事で解説しているので、ぜひこちらも合わせて読んでみてください。

ユーザーと配信先を対象にする

GDN(グーグルディスプレイネットワーク)には、ユーザーを対象にターゲティングする方法と、広告の配信先をターゲティングする方法の2つのやり方があります。

GDNターゲティング方法概要図

ターゲティング方法によって、アピールできるユーザー数やモチベーションが異なります。
なので、ターゲティングを複数組み合わせることで、成果の最大化に繋がります。

ユーザーをターゲティングする方法

ユーザーを広告主様のデータ(旧リマーケティング)する方法は、以下の7つあります。

  • ユーザー属性
  • 広告主様のデータ(旧リマーケティング)
  • 類似セグメント
  • 購入意向の強いユーザー層
  • カスタムインテントオーディエンス
  • カスタムアフィニティ
  • アフィニティ(セグメント)

それでは一つずつ解説していきます。

ユーザー属性

ユーザーの年齢や性別、世帯年収などによってターゲティングする方法です。

<選択できるユーザーの情報一覧>

  • 年齢
  • 性別
  • 世帯年収
  • 子供の有無
  • 配偶者の有無
  • 教育
  • 住宅所有状況

ユーザー属性では、広くユーザーをターゲティングすることができるのでリーチの幅が広いのが特徴です。
また、複数の情報を組み合わせてターゲティングするとより効果的です。

自動車を販売している会社を例にして設定してみます。

【例】ミニバンタイプのファミリーカーの広告を配信する際のターゲティング

・年齢 28~35歳
・性別 男性・女性
・子供の有無 あり
・配偶者の有無 あり
・住宅所有状況 あり

広告主様のデータ(旧リマーケティング)

広告主様のデータ(旧リマーケティング)とは、以前サイトに訪れたことがあるユーザーをリスト化し、広告を配信する方法です。
配信には、一定数以上のユーザーリストの作成が必要となりますが、Google が自動作成したリストを使用することもできます。
既に商品やサービスを知っているユーザーに広告を配信するので、ブランド認知度を高めたり、購入を促すのに効果的です。

【例】不動産会社を経営している広告主
・自社の戸建て紹介ページに訪問したユーザーに、分譲住宅の広告を配信する

サイトに訪問した後、何日間広告を配信するのか自由に決めることができます。
また、フリークエンシーキャップを利用して、1ユーザーに対して期間中何回まで広告を配信するのか調整することができます。
1ユーザーに対してあまりに多く広告を配信すると、不快感を与えてしまうので気をつけましょう。
ユーザーに飽きられないように複数の広告パターンを用意するなどして、コンバージョンを増やしていく施策を考えます。

類似セグメント

類似セグメントは既存の広告主様のデータ(旧リマーケティング)リストのユーザーと類似している、特徴が同じであるユーザーに対して広告を配信します。
既存のユーザーと類似する新規顧客が自動的に「類似セグメント」となり、成果の高いユーザーにリーチすることができます。

類似セグメントを利用すると、広告主様のデータ(旧リマーケティング)のみ設定した場合と比べて、リーチは最大5倍まで伸びます。
類似セグメントの元となる、広告主様のデータ(旧リマーケティング)のユーザーリストはしっかりと目標に合うように設定しましょう。

購入意向の強いユーザー層

商品やサービスについて検索し、購入を検討しているユーザーに対して広告を配信します。

【例】海外パッケージツアーを販売しているツアー会社
・旅行好きで、ツアー会社のサイトによく訪問する
・YouTubeで海外旅行のビデオブログをよく見ている

カテゴリの中からさらに詳しく指定することができます。

<利用できるカテゴリ一覧>
アパレル、アクセサリ/自動車、車両(部品、修理)/ベビー、子供用品/美容グッズ、サービス/ビジネス サービス/パソコン、周辺機器/家電/一般消費者向けソフトウェア/出会い、交流サービス/教育/雇用/金融サービス/ギフト、行事/家庭、園芸/不動産/スポーツ、フィットネス/通信/旅行

カスタムインテントオーディエンス

商品やサービスに関するキーワードやURL、アプリなどの内容に基づいて、オーディエンスを作成し、それらに関心があると予測されるユーザーに広告を配信することができます。
購入意向の強いユーザー層に当てはまるカテゴリがない場合は、独自でカスタムインデントオーディエンスを定義しましょう。

設定したキーワードやURLのいずれかに該当するユーザーに対して広告を配信します。
その際Googleは、ユーザーが探している商品やサービスに関連するキーワードを含めることを推奨しています。
新しいカスタムインテントオーディエンスの作成画面では、右側にキーワードの追加の候補が出てきます。

カスタムインテントオーディエンス作成画面

また、表示回数の想定規模も確認できるので参考にしましょう。

カスタムインテントオーディエンス作成画面

アフィニティ(セグメント)

Googleが用意したカテゴリからユーザーのライフスタイルや趣味、習慣を選択し、ターゲティングする方法です。

<カテゴリの種類一覧>
アート、演劇好き/二輪 ・ 四輪マニア/投資家/美容のプロ/ビジネス プロフェッショナル/出張旅行者/コミック、アニメファン/料理好き/DIY 派/ファミリー重視/ファッショニスタ/ファスト フード好き/グルメ/ゲーマー/エコライフ派/健康、フィットネス志向/インテリア マニア/モバイルマニア/映画好き/音楽好き/ニュース、読書好き/ナイトライフ マニア/アウトドア マニア/ペット好き/政治マニア/ショッピング好き/カメラ愛好家/ソーシャル メディア好き/スポーツファン/ハイテク派/冒険好き/旅行好き/テレビ好き

この中にさらに細かくカテゴリーがあり、具体的なターゲット設定が可能です。

カスタムアフィニティ(セグメント)

独自でカテゴリーを作成することでアフィニティ(セグメント)よりも、ニッチなユーザーをターゲティングできる方法です。
以下の要素を組み合わせることができます。

  • キーワード/ユーザーの興味・関心
  • サイト/ウェブサイトのコンテンツに基づいてインタレスト カテゴリを作成
  • 地域/ユーザーが興味を持っている場所や、ユーザーのライフスタイルや趣味の場所の種類
  • アプリ/有望なユーザーが興味を持っている可能性があるアプリ

上記のうち、どれか一つに該当するとユーザーをターゲティンングします。
新しいカスタム アフィニティ オーディエンス作成画面では、設定した要素の推定の上位トピックとユーザー属性を確認できます。

カスタムアフィニティオーディエンス作成画面

配信先をターゲティングする方法

配信先をターゲティングする方法は2つあります。

  • トピック
  • プレースメント

それでは一つずつ解説します。

トピック

Googleが用意したカテゴリの中からトピックを選び、そのトピックに関連するサイトに広告を配信するターゲティング方法です。
ウェブ上のコンテンツは時間と共に変化していくので、選択するトピックがあまりに少ないと、関連性の高いページに広告が配信されなくなってしまいます。

商品やサービスに関連性の無いサイトへの配信を避けたい場合や、広告の表示回数やリーチ数を手早く増やしたい際に使用すると効果的です。

<トピック一覧>
アート・エンターテインメント / インターネット・通信 / オンラインコミュニティ / ゲーム / コンピュータ・電化製品 / ショッピング / スポーツ / ニュース / ビジネス・産業 / フード・ドリンク / ペット・動物 / 不動産 / 世界の国々 / 人々・社会 / 仕事・教育 / 住居・庭 / 健康 / 旅行 / 書籍・文学 / 法律・行政 / 科学 / 美容・フィットネス / 自動車 / 資料 / 趣味・レジャー / 金融

【例】海外旅行のパッケージツアーの広告を配信したい
トピック[旅行]→[旅行ガイド、旅行記]を選択し、関連のあるサイトに広告を配信

プレースメント

トピックではカテゴリを選びましたが、プレースメントは広告を掲載できる配信先を独自でターゲティングする方法です。URLやアプリ、動画などが対象で、ウェブサイト全体や特定のページに絞って配信することができます。

プレースメントでは、すでに配信しているウェブサイトの中から成果の高いサイトを見つけ出してさらに成果を上げていくことが効果的です。

プレースメント追加画面では、キーワードを検索すると、関連のあるウェブサイトやYouTubeチャンネルが出てきます。

【例】メイク落としの商品の広告を配信したい
 →基礎化粧品関連の特定のサイトに広告を配信する

ターゲティングを組み合わせる

GDNではユーザーと配信先をターゲティングする2種類の方法がありました。
これらを効果的に使用するには、ターゲティング方法を組み合わせることをお勧めします。
ユーザーや配信先の他にも、配信するデバイスの入札単価比の調整や、配信地域を絞ることもできます。

では実際に、東京で新築・中古分譲マンションを販売している不動産会社を例に、ターゲティングを設定してみます。

【例】
商品:東京都内で販売している新築・中古分譲マンション
ターゲット:東京に在住している夫婦/子供あり/東京都内でマンション購入を検討中

<ユーザー属性>
年齢:25~35歳
子供の有無:あり
住宅所有:なし

<購入意向の強いユーザー層>
不動産/新築分譲マンション/中古分譲マンション/分譲マンション

<地域>
東京都内のみ配信

<デバイス>
モバイル:入札単価比率 +35%
PC:通常
タブレット:通常

ターゲットをしっかりと絞り込み、様々なターゲティング方法を掛け合わせることでパフォーマンスは格段にUPします。

まとめ

以上がGDNで使えるターゲティング方法のまとめでした。
まずは、GDNについてしっかりと理解し、商品やサービスの特徴と相性の良いターゲティング方法を見極めることが大事です。

工夫を凝らしていく上で成果が出やすい手法が見えてくると思うので、得意な方法でGDNの成果の向上を目指しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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