ミラーリングとは?Webマーケティングに使える心理学
仕事で初対面の相手と打ち合わせをする時、どなたでも和やかな雰囲気でコミュニケーションを取りたいと思うでしょう。
そんな雰囲気作りに役立つのがミラーリングです。 この記事ではミラーリングとは何かからWebマーケティングでの活用法まで詳しく説明します。
■ミラーリングとは?
ミラーリングとは相手のしぐさや表情、言動などを観察してまねることにより、相手に親近感を持たせる心理的効果を言います。
ミラーリングが働く理由には類似性の法則(自分と中身や外見が似ていたり、共通点が多かったりすると親近感を持ち好感を抱きやすいという心理効果)が深く関係しています。
ミラーリングは意図して相手をまねることで相手に似ていると思わせ、類似性の法則を発動させて自分に親近感を持ってもらうという心理的効果だからです。
バックトラッキング(相手の言ったことを繰り返して言うこと)と同じようにラポール形成(信頼関係を構築すること)を目的によく使われます。
ラポール形成についても詳しく知りたい方は、次の記事もごらんください。
ラポール形成とは?Webマーケティングに使える心理学
ビジネスでつきあい自体は長いけれど、いまいちコミュニケーションが深まらないお客様に対してどのように接すればよいか悩むことはありませんか? この問題の解決のヒントになるのがラポール形成です。 この記事ではラポール形成とは何かからWebマーケティングでの活用方法まで説明します。
■ミラーリングをWebマーケティングで活用する方法
ミラーリングをWebマーケティングで活用する方法を3つご紹介します。
メールでのやりとりに活用する
ミラーリングはメールでのやりとりに効果を発揮します。
メールの文体というのは人によって意外に個性が出るため、これをミラーリングすることで相手との信頼関係を作ることができるのです。
例えばメールには簡単な挨拶と用件のみを簡潔に書きたい人に対しては、自分も同じように簡単な挨拶と用件のみを返し、くだけた表現を好む人がいれば、同じような表現で返すのです。
この時わざとらしい感じや、やりすぎている感じを出してはいけません。
もし最初から全体の雰囲気をまねるのが少し難しいと感じたら、メール内で改行を行うタイミングや句読点を打つタイミングからまねてみましょう。
送信時間やメールのやりとりの数にも配慮できればなおよいと言えます。
オンライン会議で活用する
ミラーリングはオンライン会議でも効果を発揮します。
実際に会った時と同じようにはいきませんが、相手の仕草や動作を観察してまねをしてみるのです。
例えば相手が話の合間にお茶を飲んだとしたら、自分もお茶を飲みましょう。
相手が考え込んだら、自分も考え込んで相手が話し始めるまでじっと待つのです。
これは相手に「あなたと同じ感情を持っている」というメッセージが伝わるので、信頼関係を作るのに役立ちます。
少しミラーリングに慣れてきたと感じたら、次は自分の声のトーンを相手に合わせて調整してみましょう。
例えば相手が明るく賑やかに話しているなら自分もそのように話し、相手が落ち着いてゆっくりと話しているならそれに合わせて話すのです。
このことで相手に「あなたとの温度差がない」というメッセージを無意識に感じてもらうことができるのです。
最初はなかなか難しいと感じるかもしれませんが、話すスピードを合わせることから始めると少しずつうまくできるようになっていくのではないでしょうか。
ブランディングで活用する
ミラーリングはブランディングにも活用できます。
ブランド戦略にはターゲット顧客や社外に向けた「エクスターナルブランディング」と社内に向けた「インターナルブランディング」の2つがあるのです。
エクスターナルブランディングとは社外のターゲット顧客にブランドの魅力を伝えるための活動を言い、インターナルブランディングは社内にブランドの価値を浸透させ、社員の士気を上げるための活動を言います。
ブランディングにおいてミラーリングの効果を発揮するには、エクスターナルブランディングとインターナルブランディングのブランディングイメージが一致している必要があるのです。
そのため社外、社内へのブランド戦略を同じ部門が担うか、連携して行うことが大切と言えます。
社内と社外の両方に対するブランディングが一致していたとき、クライアントの期待と企業の提供するサービスが一致し、大きな企業成長に繋がるでしょう。
■まとめ
ミラーリングは意図して相手の仕草や行動をまねることで親近感を持ってもらい、信頼関係を築くのに役立つ心理効果だとわかりました。
Webマーケティングにおいても手軽に行えるメールでのやりとりからブランディングまで活用できるので、自分の身近なところから少しずつ取り入れていくと使い方のコツがわかってくるのではないでしょうか。
ターゲット顧客とのよりよいコミュニケーションのために、ぜひミラーリングを活用してみてください。