YouTube広告で成果を出すには?出稿方法と成果を出すコツ【完全ガイド】
YouTube広告とは、YouTubeの動画内やトップページに掲載できる動画広告のことです。
YouTubeという世界最大の動画配信サービスに広告を配信することで、得られる効果は大いに期待できます。
Youtube広告って何がいいの?どこに出稿されるの?という方はまずこちらをお読みください。
YouTube広告(動画広告)とは?今すぐ始めるべきメリットと広告の仕組み【2020年版】
「YouTube」はGoogleが提供する世界最大の無料動画配信サービスで、様々なシーンで利用されています。現代において、情報収集や娯楽に欠かせないツールとなっています。今回はそのYouTubeを活用した広告、YouTube広告(動画広告)について、料金形態やメリット・デメリット、広告の種類まで解説していきます。
いくら動画広告が流行っているからといって、Youtube広告は目標やターゲットとなるユーザー像を決めずに、キャンペーンを作成してしまっては思うような成果が出ません。
今回はYouTube広告(動画広告)を始めるにあたって、
「どうやってキャンペーンの中身を作ればいいの?」
そんな疑問を持っている方に、
・キャンペーンの目標や目的の決め方
・ユーザー像の決め方
・動画作成時のポイント
・管理画面でのキャンペーン作成フロー
など、YouTube広告でしっかりとキャンペーンを作成し、成果を出す方法について解説します!
- 目次
- ■目標と目的を設定する
- 認知拡大
- 検討やオンライン行動を促す
- アクションを喚起する
- ■対象ユーザーを決める
- ユーザー像の考え方
- オーディエンスターゲティングを活用する
- ■動画を作る
- 動画を作る際のポイント4つ
- 複数パターンの動画を作る
- ■キャンペーンを作成する【目的別に解説】
- 認知拡大を目的とする
- 検討やオンライン行動を喚起を目的とする
- アクションの換気を目的とする
- キャンペーンの作成方法
- ■配信結果をレビューする
- 3つのレイヤーと指標
- オフライン広告とのリーチ効率を比較する
- ■まとめ
■目標と目的を設定する
YouTube広告の目標を設定することはとても重要です。その際は、ユーザーにどのようなオンライン行動を起こして欲しいのかを意識しましょう。
目的や目標で見るべき指標が異なるので、あらかじめ決めておいて適切なレビューを行えるようにします。
ここでは主な目的や目標の種類と、その目標を達成するために見るべき指標について解説します。
目標や目的は大きく分けて3つあります。
- 認知拡大
- 検討やオンライン行動を喚起する
- アクションを促す
では、1つずつ見ていきましょう。
認知拡大
できるだけ多くのユニークユーザーへの接触を目指すので、3つの目的の中でアピールするユーザー数は一番多いです。
動画接触者のブランド認知度や好感度を増加させるのが狙いです。
参照すべき主な指標
- 表示回数(広告が配信された量)
- ユニークユーザー数(広告の全体的なリーチ)
- ユーザーあたりの平均表示頻度(フリークエンシー)
- ユニークユーザー数(平均リーチ単価)
- 視聴回数(メッセージが届いた回数)
- 視聴率(メーセージが届いている割合)
- ブランド効果測定(ブランド好感度の変化)
検討やオンライン行動を促す
サイトやお問い合わせフォーム到達など、マイクロコンバージョンの獲得を目指します。
動画を見たユーザーによる、特定語句の自然検索の増加を目指します。
参照すべき指標
- 視聴回数
- クリック数、クリック率(アピール度)
- 視聴率(メーセージが届いている割合)
- マイクロコンバージョン数
- コンバージョン数(ユーザーのアクション数)
- ビュースルーコンバージョン数(間接効果)
- ブランド効果測定(ブランド好感度の変化)
アクションを喚起する
オンラインでの購買やサービスへの登録などのコンバージョンを獲得することを目指します。
動画接触者を通じて自社店舗や小売チェーンへの来店促進を目指します。
3つの目標の中では、ターゲットにするユーザー数は一番少なくなります。
参照するべき指標
- 視聴回数
- クリック数、クリック率
- 視聴率
- コンバージョン数
- ビュースルーコンバージョン数
■対象ユーザーを決める
キャンペーンの目的や目標を決めたら、ターゲットとするユーザー像を決めていきます。
ユーザーの消費行動に広く目を向けながら仮説を立て、適切なオーディエンスを見つけましょう。
ユーザー像の考え方
ユーザー像を考える際、主に3つのカテゴリに分けて考えてみましょう。
デモグラフィック(性別・年齢など)
商品やサービスが性別などを限定する場合は、理想とするユーザーの性別や年齢を区分しましょう。
Googleでは、デモグラフィックのみのターゲティングは、オフライン広告媒体と併用する場合など、大型の動画キャンペーンを除いて推奨されません。
地域(ユーザー所在地)
商品やサービスの販売地域や、店舗の周辺地域に広告を配信します。
都道府県単位で設定することが一般的で、限られた予算の中で1人あたりに十分に動画広告を接触させて、効果を最大限に発揮することができます。
趣味嗜好や行動習慣
ユーザーの趣味嗜好や行動習慣をカテゴリ化し、対象ユーザーを定義します。
潜在的な顧客は様々な趣味嗜好を持っているので、対象を絞り込みすぎないようにしましょう。
例えば、料理に興味があるユーザーは、他にも食器やキッチングッズにも興味があり、レシピをよく検索しているかもしれません。
では、以上の3つのカテゴリを踏まえた上で、宅配野菜を行なっている会社を例にみてみます。
【例】宅配野菜を行なっている会社
オーガニック野菜とレシピの宅配サービスの動画広告を配信したい
デモグラフィック:20才以上の男女
地域:配送可能な都道府県
趣味嗜好や行動習慣:料理に興味がある、健康志向、カフェによく行く など
オーディエンスターゲティングを活用する
オーディエンスターゲティングは、ユーザーの属性・興味や習慣・積極的に調べている情報・Googleで検索しているキーワードに基づいて正しいユーザーに適切な広告を配信することができます。
キャンペーンでは、以下のオーディエンスが利用できます。
ターゲティング名 | ターゲティング内容 |
デモグラフィック / エリア | 広告配信対象者の年齢・性別を指定したり、動画広告の配信エリアを指定する方法 |
アフィニティ カテゴリ | 複数のカテゴリの中から「スポーツファン」や「美容通」などの特定のジャンルに嗜好を持ったユーザーが含まれるオーディエンスを指定する方法 |
カスタム アフィニティ カテゴリ | 興味・関心のあるキーワードや、関連するウェブサイトのURL、興味を持っている場所の種類、関心がありそうなアプリなどを設定して、対象とするオーディエンスを指定する方法 |
カスタム インテント オーディエンス | 特定のキーワードを指定、Google検索で実際にそのキーワードや関連語句を検索しているユーザーが含まれるオーディエンスを指定する方法 |
購入意向の強いユーザー層 | 商品の価格を検索していたり、レビューサイトを閲覧している、購入に至る可能性が高いユーザーが含まれるオーディエンスを指定する方法 |
広告主様のデータ(旧リマーケティング) | 動画広告を視聴したり、動画広告に対してアクションしたユーザーに再アプローチする方法同アカウント内で、動画広告以外のメニューで広告主様のデータ(旧リマーケティング)リストを共有可能 |
■動画を作る
ビジネスを宣伝する動画をYouTubeにアップロードしてその素材を元に広告を作成します。
そこで広告フォーマットに合わせた動画を作成します。
True View広告であれば、スキップボタンが表示されるまでの5秒間、バンパー広告であれば6秒間が、ユーザーにメッセージを伝えることができる貴重な時間なので、ブランド名やロゴ、キャッチコピーは必ず最初に含めるようにします。
True View広告の場合、動画の長さは最低でも20~30秒、最大1分程度の動画が推奨されています。
動画を作る際のポイント4つ
以下が動画を作る際のポイントです。
- 強い印象から始まり、視聴者を惹きつける
- ブランド・ロゴをはっきりと表示する
- 早いペースと音楽で感情を動かす
- 求めるアクションを明確にする
1.強い印象から始まり、視聴者を惹きつける
動画の開始から5秒間に強い印象を視聴者に与え、惹きつけます。
2.ブランド・ロゴをはっきりと表示する
動画開始から5秒までにブランドのロゴを表示します。ナレーションも必ず入れましょう。
3.早いペースと音楽で感情を動かす
動画の配信対象になるユーザー像に近い人物やキャラクターを登場させます。音楽と素早いカット割りで興味を惹きます。
4.求めるアクションを明確にする
大事なメッセージを文字や音声で訴求し、動画の最後にユーザーに取ってほしい行動を明確に伝えます。
複数パターンの動画を作る
キャンペーンの成果を出すには、オーディエンスごとに最適な広告のパターンを見つけることが鍵となってきます。
オーディエンス像に対して、それぞれ伝えたいメッセージを盛り込んだ動画を作成しましょう。
また、Googleは横長(16:9)の動画だけでなく、縦長の動画も利用することが推奨されています。
縦長の動画は異なる端末に適した方法で表示され、ユーザーのエンゲージメントを促進します。
■キャンペーンを作成する【目的別に解説】
では、次は動画キャンペーンを作成していきましょう。キャンペーンは目的ごとに設定内容が異なります。
認知拡大を目的とする
①「達成したい目標」の設定
・「ブランド認知度とリーチ」
②動画フォーマット
・TrueView インストリーム広告とバンパー広告
・パートナーサイトやYouTube外のアプリにも配信する場合はアウトストリーム広告を利用
③入札戦略や配信の基本設定
・入札戦略
→上限/目標インプレッション単価
・フリークエンシーキャップ
→同じユーザーに広告が表示される平均回数が5~7回程度の上限を設定
④オーディエンスターゲティング
・購入意向の強いユーザー層やアフィニティ(セグメント)を活用して、リーチ量を担保し必要に応じて、デモグラフィックのみのターゲティングで補完する
検討やオンライン行動を喚起を目的とする
①「達成したい目標」の設定
・「ウェブサイトのトラフィック」
②動画フォーマット
・TrueViewアクション広告
③入札戦略や配信の基本設定
・マイクロコンバージョントラッキングを設定
・入札戦略
→「コンバージョン数の最大化」
・フリークエンシーキャップ
→配信期間中のインプレッションの発生頻度に5~7回程度の上限を設定
④オーディエンスターゲティング
・購入意向の強いユーザー層やアフィニティ(セグメント)、カスタムアフィニティ(セグメント)を活用して潜在的な顧客を探す
アクションの換気を目的とする
①「達成したい目標」の設定
・「見込み顧客の獲得」
②動画フォーマット
・TrueViewアクション広告
③入札戦略や配信の基本設定
・コンバージョントラッキング or 来店コンバージョンを設定
・入札戦略
→「目標コンバージョン単価」or「来店コンバージョン」
・フリークエンシーキャップ
→特に設定の必要無し
④オーディエンスターゲティング
・広告主様のデータ(旧リマーケティング)、カスタムインテントや、カスタムアフィニティ(セグメント)を活用して購買に近い顧客層を探す
キャンペーンの作成方法
では、実際にGoogle広告の管理画面からキャンペーンを作成してみましょう。
①左側の[キャンペーン]から開き、青いプラスボタンをクリックし、[新しいキャンペーンを作成]を選択
②達成したい目標を選択し、キャンペーンタイプの[動画]を選択する
③広告のフォーマットを選択し、[続行]をクリック
④キャンペーン名、入札戦略などを設定する
⑤広告グループ名、広告をリーチする対象、広告を表示する場所を設定する
⑥広告に使う動画を選択する。※動画は事前にYouTubeにアップロードされている必要があります
⑦[キャンペーンの作成]をクリックし、内容を確認したら[キャンペーンに進む]で作成が完了
■配信結果をレビューする
キャンペーンを作成して広告を配信したら、配信結果をレビューして、次にとるべき施策に繋げましょう。
この段階では、目標を達成しているか確認し、結果から仮説を立てて検証プランを策定します。
レビューのポイント
- 最短でも7日間のコンバージョンまでの日数を考慮してレビューを行う
- 次のアクションまでの間隔を1ヶ月以上あけないようにする
以上の2つのポイントを抑えながら、レビューをしていきましょう。
3つのレイヤーと指標
動画キャンペーンのレビューは、3つのレイヤー(層)に分けて行います。
レイヤー1 動画キャンペーン全体のパフォーマンス総括
キャンペーンの目的と、策定した目標を達成できたかを総合的に判断します。
ここで、効果が得られていれば問題ないですが、効果があまり得られなかった場合は、実施内容の何が原因なのかを慎重に判断することが大事です。
ユニークユーザー数や、1ユニークユーザーあたりの広告費、ブランド効果測定などの指標を確認しながら行います。
レイヤー2 オーディエンスごとのパフォーマンス比較
対象としたオーディエンスが複数ある場合、それぞれに対する動画広告のパフォーマンスを比較します。パフォーマンスがよかったオーディエンスと、パフォーマンスが悪かったオーディエンスを特定して、比較し改善策に活かします。
オーディエンスやデモグラフィック別に、ユニークユーザー数や、表示回数、視聴回数などを比較します。
レイヤー3 他のGoogle広告やビジネスへのインパクト
動画キャンペーンは間接的に検索キャンペーンなどの他のGoogle広告に影響を与えていたり、店舗への来店を通じて売上高に貢献していたりする可能性があります。
動画キャンペーン配信前後と、対前年比で比較します。
オフライン広告とのリーチ効率を比較する
Google広告やYouTubeで接触できるユーザーは、テレビCMやチラシといった従来のオフライン広告媒体で接触できるユーザーと重複する層だったり、これまで接触できなかった新規層であったりします。
予算を効率的に活用できるように動画キャンペーンの対象となるオーディエンスを決定する際には、オフライン広告媒体とリーチ単価の比較をしてみましょう。
オフライン広告とYouTube動画広告のリーチ比較の計算式
■まとめ
今や、YouTubeは世界最大の動画提供サービスです。
YouTube広告を始めるにあたって、動画の作成やターゲティングなど、様々な設定や準備に手間が掛かるかもしれませんが、クオリティの高い動画と適切なターゲティングで得られる効果は大いに期待できます。
日々、レビューをしっかり行い、細かなアップロードをしていくことがパフォーマンスの向上にも繋がります。
このブログがYouTube広告を始める後押しとなれば幸いです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。