フリークエンシーキャップとは?リスティング広告とSNS広告での設定方法を詳しく解説
広告を出稿する際にフリークエンシーキャップという言葉をたまに耳にするけれど、どういう意味なのかいまいち理解できないと困っている人はいませんか?
この記事ではフリークエンシーキャップとは何かからGoogle広告、Facebook広告、Twitter広告における使い方まで詳しく解説します。
- 目次
- ■フリークエンシーキャップとは?
- ■フリークエンシーキャップを設定するメリット
- ■Google広告におけるフリークエンシーキャップについて
- ■Yahoo!広告におけるフリークエンシーキャップについて
- ■Facebook広告におけるフリークエンシーキャップについて
- ■Twitter広告におけるフリークエンシーキャップについて
- ■まとめ
■フリークエンシーキャップとは?
フリークエンシーキャップとは英語のfrequency(頻度)とcap(蓋)から同じWeb広告がユーザーに何度も表示されるのを防ぐため、回数上限を設定することのできる機能のことです。
フリークエンシーと同じように広告を考える時の概念としてリーチ(reach=到達)やリーセンシー(regency=最近のこと)という言葉もあって混同しやすいため、それぞれの広告における意味を表にまとめてみました。
言葉の種類 | 広告における意味 |
フリークエンシー | Web広告における表示回数 |
リーチ | Web広告が表示された人数 |
リーセンシー | Web広告における最後の広告表示からの経過時間 |
フリークエンシーキャップを設定する際は、次の2点に留意するのが望ましいでしょう。
- ユーザーが同じ広告を見すぎて不快感を抱かない回数にすること
- 商品やサービスに興味・関心を抱いているユーザーが広告を見逃さない回数とすること
商品やサービス、また広告の内容に応じて適切なフリークエンシーキャップの数値は異なることを覚えておきましょう。
■フリークエンシーキャップを設定するメリット
フリークエンシーキャップを設定するメリットは次の3つです。
- ユーザーに不快感を与えずに広告を配信することができる
- コンバージョンを目的とした場合ターゲット顧客以外の広告表示を減らしてコストを削減できる
- ブランディングを目的とした場合フリークエンシーキャップを多めに設定することで認知度を上げられる
フリークエンシーキャップのかけ方次第で、広告をより効率的に運用できるのがわかるでしょう。
■ Google広告におけるフリークエンシーキャップについて
Google広告のフリークエンシーキャップでは、次の項目を設定できます。
項目 | ディスプレイキャンペーン | 動画キャンペーン |
期間 | ・広告の配信回数を「日」「週」「月」の3つの単位から選んで設定できる | ・広告の配信期間を「日」「週」「月」の3つの単位から選んで設定できる |
回数 | ・広告の表示頻度を最適化するか、フリークエンシーキャップの独自の設定とするかを選択できる | ・上限を数値で設定できる |
階層 | ・フリークエンシーキャップを設定する階層を「キャンペーン」「広告グループ」「広告」の3つから選んで設定できる | ・キャンペーン単位でのみ設定できる |
Google広告においてフリークエンシーキャップはディスプレイキャンペーンと動画キャンペーンにおいて設定できるため、それぞれの設定手順をご紹介します。
・ディスプレイキャンペーンにおける設定手順
①Google広告にログインする
②画面左のメニューから「設定」をクリックする
③「キャンペーン設定」をクリックしてフリークエンシーキャップを設定したいディスプレイキャンペーンを選択する
④「その他の設定」→「フリークエンシー管理」の順番でクリックし広告を表示する頻度を選択する
⑤「保存」をクリックする
・動画キャンペーンにおける設定手順
①Google広告にログインする
②画面左のメニューから「設定」をクリックしてフリークエンシーキャップを追加する動画キャンペーンを選択する
③「その他の設定」をクリックする
④「フリークエンシーキャップ」を選択する
⑤インプレッションの発生頻度に上限を設定する
⑥視聴の発生頻度に上限を設定する
⑦キャンペーンの表示回数か視聴回数の上限を数値で入力する
⑧フリークエンシーキャップを適用する期間を月、週、日のいずれかの単位から選ぶ
参考:Google広告ヘルプ「広告のローテーションとフリークエンシーキャップを利用する」
■Yahoo!広告におけるフリークエンシーキャップについて
Yahoo!広告のフリークエンシーキャップでは、次の項目を設定できます。
項目 | 概要 |
期間 | 広告の配信回数を制御する期間で「日」「週」「月」の3つの単位で設定できる |
回数 | 同じユーザーに対して広告配信する回数の上限を1~100までの数値で設定できる |
階層 | フリークエンシーキャップを設定する階層を「キャンペーン」「広告グループ」「広告」の3つから選んで設定できる |
広告の配信環境の条件により、設定された回数以上の広告配信が行われることもあるのを覚えておきましょう。
参考:Yahoo!広告ヘルプ「フリークエンシーキャップについて」
■Facebook広告におけるフリークエンシーキャップについて
Facebook広告にはフリークエンシーキャップがかかっていますが、広告主が独自で設定を行うことはできません。
しかし、Facebook広告では広告の表示箇所に応じて次のような表示制限がかけられているのが明かされています。
広告の表示箇所 | 表示制限の内容 |
Facebookニュースフィード | 同じ広告は2時間に1回以上表示されない |
Instagramフィード | 同じ広告は3時間に1回以上表示されない |
Instagramストーリーズ | 同じ広告は6時間に1回以上表示されない |
制限は広告の最大表示数に対してかかり、実際に広告が表示される頻度は広告レポートの「フリークエンシー」で確認できるのを覚えておきましょう。
参考:Facebook for Businessビジネスヘルプセンター「フリークエンシーキャップについて」
■ Twitter広告におけるフリークエンシーキャップについて
Twitter広告では広告グループごとに24時間、7日間、30日間の3つの期間においてユーザー1人あたりの配信回数の上限を設定することができます。
またTwitter広告においてフリークエンシーキャップが設定できるキャンペーンは次の4つです。
- リーチ
- 動画の再生数
- プレロール再生数
- エンゲージメント数
フリークエンシーキャップを設定する際は、広告グループごとに設定する必要があることも覚えておきましょう。
■まとめ
フリークエンシーキャップとは同じWeb広告がユーザーに何度も表示されるのを防ぐため、回数上限を設定することのできる機能のことですが、各広告媒体に応じてさまざまな方法で設定をかけられることがわかりました。
せっかく費用をかけて広告を出稿したのにユーザーにしつこいと思われてしまわないようにするためにも、フリークエンシーキャップの回数はよく検討してから設定するようにしましょう。