ラベリング効果とは?WEBマーケティングに使える心理学
他の人に「あなたはポジティブな人ですね」と褒められ続けた結果、ついそのようなポジティブな振る舞いをしたという経験はありませんか?
これはラベリングされた結果の行動と言えます。
この記事ではラベリングとは何かからWebマーケティングで上手に活用する方法まで詳しく解説します。
- 目次
- ■ラベリングとは?
- ■ラベリングをWebマーケティングで活用する方法
- ラベリングを活用してブランディングする方法
- ラベリングを活用して優良なターゲット顧客だけを集客する方法
- ラベリングを活用してコンバージョン率を上げる方法
- ■まとめ
■ラベリングとは?
ラベリングとは自分が望むラベルを相手に貼ることで暗示を与えることです。
ラベリングによって相手がそのラベルに沿った行動を取るようになる心理効果をラベリング効果、周囲のこのようなラベリングにより社会的に逸脱した行動を取ってしまうようになるという理論をラベリング理論と呼びます。
1960年代に社会学者ハワード・ベッカーにより提唱されました。
ラベリング効果が起こる理由は2つあります。
1つめはラベリングされることによって自分の態度や発言、行動に一貫性を持たせたいと感じる心理効果、一貫性の原理が働くためです。
例えばお店で子供の好きなおやつを買ってあげた時、店員さんに「優しいお父様ですね」と褒められると行動に一貫性を持たせたくなり、いつもより優しく子供に話しかけるといったことがこれにあたるでしょう。
一貫性の原理についても詳しく知りたい方は、次の記事をごらんください。
2つめはラベリングにより承認欲求が刺激されるためだと言えます。
先ほどの例の場合、父親は「優しいお父様」というラベリングをされたことにより、そのように振る舞わないと他の人から嫌われるかもしれないと感じていつもより優しく子供に話しかけたのです。
■ラベリングをWebマーケティングで活用する方法
ラベリングをWebマーケティングで活用する方法を3つご紹介します。
ラベリングを活用してブランディングする方法
スーパーで果物を購入する時、ブランド名のシールが貼ってあるのを見かけたことはないでしょうか。
こればブランド名を明記することによってラベリングし、特別感を演出しているのです。
このような形でブランディングを行うと、ターゲット顧客の信頼感を高めること、購入意欲を高めること、リピート買いにつながることを覚えておきましょう。
しかしブランディングをする商品の品質や価値に問題があると逆に信頼感を損ねる可能性があるため、ラベリングを行う商品の選択は慎重に行うことが大切です。
ラベリングを活用して優良なターゲット顧客だけを集客する方法
ビジネスにおいてはどのような会社でも、優良なターゲット顧客に焦点を絞って集客したいと考えるでしょう。
この場合の優良なターゲット顧客とは、自社の商品やサービスを多数購入してくれてクレーム等の問題を起こさない顧客のことを指します。
優良なターゲット顧客だけを集客するには、その理想像をラベリングするのが有効です。
例えば学習教材の販売を行う時に次のような文言を添えます。
「この教材は今まで多数の実績のある先生方から貴重なノウハウを集めて作った再現性の高い内容のため、限られたお客様にしかお教えできません。そのため最後まで投げ出さず受講し、自身でも実績を作る覚悟のあるお客様のみにご提供いたします。」
この文言を分析すると顧客に「最後まで投げ出さず受講」「自身でも実績を作る覚悟」というラベリングをしているのがおわかりいただけるでしょう。
どのようなメッセージをターゲット顧客に投げかけるかによって集まってくる顧客の層は変わるということです。
ラベリングを活用してコンバージョン率を上げる方法
ラベリングを活用してコンバージョン率を上げるには、次の2つの手順を踏むのが有効です。
①ターゲット顧客を褒める文言でラベリングする
②提案する
例えばYouTubeへのチャンネル登録がコンバージョンだとします。
この場合YouTubeの動画の終わりに「チャンネル登録をお願いします」と呼びかけられることが多いのですが、唐突だと感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかしこの呼びかけを「最後までおつきあいいただけた素敵なあなたなら、きっとチャンネル登録してくれますよね?」と変えると印象が変わります。
前半でターゲット顧客を褒めてポジティブにラベリングし、後半でチャンネル登録という提案を行っているからです。
ぜひ活用してみてください。
■まとめ
ラベリングは自分の思うラベルを相手に貼ることで暗示を与える手法ですが、Webマーケティングではコンバージョン率のアップやブランディングなど、さまざまに活用できることがわかりました。
ぜひ自分の売りたい商品やサービスに合った形で取り入れ、よりよいWebマーケティング戦略に役立ててください。