キャッチコピーにUSPを落とし込むために役立つラダリング法とは?
Webマーケティングにおけるキャッチコピーの目的とは読んだ顧客の購買意欲を刺激して、コンバージョンにつなげることですが、具体的にどうすればそのようなキャッチコピーを作れるのかわからず悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
この記事ではキャッチコピーにUSPを落としこむために活用できるラダリング法について詳しく解説します。
- 目次
- ■USPとは?
- ■ラダリング法とは?
- ■ラダリング法の具体例
- ■キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するメリット、デメリット
- キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するデメリット
- キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するメリット
- ■まとめ
■USPとは?
USP(Unique Selling Proposition=独自の売りの提案)とは、1960年代に活躍したアメリカのコピーライター、ロッサー・リーブス(Rosser Reeves)が提唱した広告・マーケティング理論です。
広告において他の商品やサービスにはない独自のベネフィット(商品やサービスをターゲット顧客が手にした時に得られる悩みの解決や欲求の満足のこと)をターゲット顧客にアピールしたいという想いから提唱されました。
ロッサー・リーブスはUSPの条件とは競合他社にはない独自性を持ち、その商品やサービスで得られるベネフィットが提案されているということと位置づけています。
USPをアピールすることでターゲット顧客には商品やサービスに対する強い印象が残り、それが感情を動かすことにつながるのです。
ターゲット顧客の感情を動かす=購買意欲を刺激しコンバージョンという次の行動を促すことができるため、広告やキャッチコピーではUSPを意識することが必要だと言えます。
キャッチコピーの作り方の基本についても知りたい方は、次の記事もごらんください。
■ラダリング法とは?
ラダリング法とは広告やキャッチコピーのコンセプトを決める時にラダー=はしごのように段階的に考えることで商品やサービスの持つUSPは何かをはっきりさせる方法です。
具体的には、ラダリング法ではターゲット顧客が商品やサービスを購入することで何がほしいかを考えます。
ラダリング法の手順を4段階にわけてご紹介します。
①ターゲット顧客は商品やサービスの機能がほしいかどうか考える
②ターゲット顧客は商品やサービスのもたらすベネフィットがほしいかどうか考える
③ターゲット顧客はベネフィットがもたらすバリュー(価値)がほしいかどうか考える
④ターゲット顧客はバリューがもたらすサティスファクション(人生の満足)がほしいかどうか考える
段階別に考えるとターゲット顧客が本当にほしいものは何かが明らかになるので、後はそれをキャッチコピーへと落とし込むのです。
■ラダリング法の具体例
次にラダリング法の具体例について商品を用いて考えてみましょう。
例えばワイン酵母を用いた新しい純米酒のキャッチコピーを作成するとします。
この純米酒の機能は日本酒なのにワインのような味と香りがすることです。
ここから導き出されるベネフィットは競合する蔵元で作る純米酒にはない新しい味わいだと言えるでしょう。
そしてこのベネフィットがもたらすバリューはワインのように世界中の人から愛されるお酒となる可能性を秘めているということです。
さらにこのバリューがもたらすサティスファクションは飲んでいる時が楽しいだけではなく、一緒に飲んでいない人にもその良さを伝えたくなることでしょう。
これらの段階を踏むことで「隠し酒にはできませんでした」のようなキャッチコピーを作ることができます。
■キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するメリット、デメリット
キャッチコピーを作る際にラダリング法を使用するメリットを3つ、デメリットを1つご紹介します。
キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するデメリット
キャッチコピーを作る際にラダリング法を使用するデメリットは段階を踏むため深く掘り下げるのに時間が必要だということです。
慣れてくると時間短縮は可能ですが、担当者になったばかりの方は注意しましょう。
キャッチコピー作成時にラダリング法を使用するメリット
キャッチコピーを作る際にラダリング法を使用するメリットの1つめは表面的にはわかりにくい商品やサービスの価値に気づきやすくなることです。
4段階に商品やサービスの本質を掘り下げていく作業とも言えるため、丁寧に行うほどいくつもの価値に気づくことができるでしょう。
2つめはターゲット顧客がどのようなベネフィットを求めているか気づきやすくなることです。
ターゲット顧客のニーズが多様化する中、それぞれに適したベネフィットをキャッチコピーでアピールできるのは大きな強みと言えるでしょう。
3つめは商品やサービスで改善した方がよい点に気づけることです。
もしラダリング法でベネフィット、バリュー、サティスファクションが思い浮かべにくければその商品やサービスには改善の余地があります。
キャッチコピーを作るためだけではない気づきもラダリング法はもたらしてくれると言えるでしょう。
■まとめ
ラダリング法を用いてUSPをはっきりさせると、自社の商品やサービスについて深く掘り下げた内容をキャッチコピーに反映することができるとわかりました。
慣れるとメリットが大きいため、ぜひ積極的にラダリング法を活用してみてください。