バンドワゴン効果とは?Webマーケティングに使える心理学
自分の売りたい商品やサービスに流行を取り入れて、できるだけ大勢のターゲット顧客に喜んでもらいたい!と考えている方はたくさんいるでしょう。
流行の商品やサービスに人はなぜ価値を感じるのかが、バンドワゴン効果について知ることでわかります。
この記事ではバンドワゴン効果とは何かからWebマーケティングでの活用法まで詳しく解説します。
■バンドワゴン効果とは?
バンドワゴン効果はパレードの先頭を行く楽隊車に習い、多数派の意見についていく大衆の姿をとらえて1950年、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタイン氏の論文「Bandwagon, Snob, and Veblen Effects in the Theory of Consumers’ Demand」で初めて用いられました。
バンドワゴン効果とはある選択肢が多数の人に支持されることで、さらに選ばれやすくなる現象を示します。
逆の表現は「アンダードッグ効果」(同情して判官びいきをしてしまう現象)です。
この論文はさらに「スノッブ効果」「ヴェブレン効果」も初めて用いられたことで知られています。
■バンドワゴン効果が起こる理由
バンドワゴン効果が起こる理由は2つあります。
1つめは安心感を得たいためです。
人間は自分の選択に必ずしも絶対的な自信を抱いているわけではないので、みんなと同じ選択をすることで安心感を獲得したいと思うのでしょう。
2つめは失敗をしたくないためです。
選択を間違えることで恥ずかしい思いをしたり、責められるのが怖いと思ったりする気持ちがこれにあたります。
■バンドワゴン効果のWebマーケティングでの活用事例
バンドワゴン効果の概要をご理解いただいたところで、バンドワゴン効果をWebマーケティングで活用している事例を3つご紹介します。
口コミの効果を活用する
ECサイトではよく「お客様の声」というページがあるのを見かけるのではないでしょうか。
既にその商品やサービスを利用している顧客が存在することが前提となりますが、顧客に商品やサービスに対する良い印象を自分の言葉で語らせることによって、バンドワゴン効果を用いたWebマーケティングを行っているのです。
またSNSやWeb広告でよく書かれる「口コミ」や「レビュー」も同じ仕組みを用いたWebマーケティングと言えます。
口コミやレビューは好意的な内容のものばかりではありませんが、良い印象を書いた口コミやレビューの方が多ければ逆に信頼性を高める役割を果たすので、あまり心配しすぎず口コミの効果を活用するのがよいでしょう。
社会的評価を活用する
商品やサービスが受けている社会的評価もバンドワゴン効果を用いたWebマーケティングに活用できます。
Webサイトの商品やサービスの紹介ページに「リピート率NO.1!」「〇〇賞受賞!」といった文言を入れているのを見たことはないでしょうか。
これは社会=たくさんの人に認められた価値ある商品、サービスであるということをバンドワゴン効果を用いてアピールしているのです。
商品やサービスのキャッチコピーや販売促進戦略に迷った時はこの方法を用いるのも効果的でしょう。
商品の売れ行きをアピールする
アパレル系のECサイトで商品説明ページを開くと、よく「残り2個」のように在庫が少ないことを示す文言が見られます。
これは直接的ではありませんが「売れている商品」=みんながたくさん購入した商品だということをバンドワゴン効果を用いて伝えているのです。
スーパーやコンビニで陳列棚をいっぱいにしてしまわず少し隙間を開けておくことや、「在庫残りわずか」などのプレート表示を行うことも同じ理由で行われています。
宣伝をしているわけではないのでわかりにくいかもしれませんが、しっかりと商品やサービスのアピールにつながっているのが特徴的と言えるでしょう。
■まとめ
バンドワゴン効果は直接的にターゲット顧客に訴えかけるために用いられるのではなく、商品やサービスに対する信頼度を高めたり、安心感を持たせたりするために間接的な形でWebマーケティングの場でさまざまに活用されていることがわかりました。
実店舗を持って商品やサービスを販売している業態の場合、インターネットと実店舗両方で活用できるというところがとても便利だと言えるでしょう。
バンドワゴン効果はターゲット顧客に自分の商品やサービスを購入してもらう上で何よりも大切な信頼性を高めるのに役立つ手法です。
新規のターゲット顧客、既存のリピート顧客両方に対して積極的に活用し、より自分の売りたい商品やサービスが多くの人に認めてもらえるようなマーケティング戦略を考えていきましょう。