Webマーケティングで覚えておきたい分析手法、3C分析とは?

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Webマーケティングでは情報の分析が大切とはいうものの、どのような分析手法を用いればよいのかわからないと頭を抱えている方はいらっしゃいませんか?

この記事では顧客・競合企業・自社について効率的に分析ができる手法、3C分析について解説していきます。

3C分析と並び有名な分析手法として4P分析もありますので、下記の記事もご覧ください。

3C分析とは?

3C分析とはKSF(Key Success Factor)=成功要因を導き出すのを目的として行う分析手法です。

3Cとは分析の対象で、「Company(自社)」「Customer(顧客及び市場)」「Competitor(競合他社)」を指します。

Webマーケティングでは「自社でコントロールできる内部環境」と「自社でコントロールできない外部環境」の2つの観点で分析を行う必要があるため、3C分析では「Company(自社)」を内部環境、「Customer(顧客及び市場)」「Competitor(競合他社)」を外部環境として分析を行うのです。

最近ではこれに「Cooperator(協力業者)」を加えて4Cで分析することもあります。

それぞれの分析対象とそのやり方について説明します。

Customer分析とそのやり方

3C分析の中では最初にCustomer分析を行います。

ターゲット顧客のニーズ、市場のニーズを把握できなければ適切なWebマーケティング戦略を考えることは難しいためです。

Customer分析に使われる手法を3つご紹介しましょう。

①マクロ分析
自社ではコントロールできない企業活動に影響を与える要因を分析することです。

具体的には法律の改正や景気変動、人口の変化や流行などの社会的な変化を分析します。

マクロ分析においてはPEST分析(政治=Politics、経済=Economy、社会=Society、技術=Technologyの4つの環境を切り口に分析することからその頭文字を取って名付けられた分析手法)がよく用いられるでしょう。

②ミクロ分析
業界の構造変化が自社にどのような影響を及ぼすかを分析することです。

ミクロ分析においてはファイブフォース分析(買い手の交渉力、売り手の交渉力、既存競合他社、新規参入の脅威、代替品の脅威の5つの力から導き出す業界構造分析の手法)がよく用いられるでしょう。

③顧客分析
マクロ分析やミクロ分析で得た結果が、顧客の価値観やニーズにどのような影響を及ぼしているかの分析です。

アンケート調査やインタビューなどを行うとよりターゲット顧客の購買・使用行動が把握できるでしょう。

Customer分析で顕在化しているニーズだけではなく、潜在的なニーズも掘り起こすことができればより効果的と言えるのではないでしょうか。

Competitor分析とそのやり方

続いて3C分析の中のCompetitor分析を行います。

もし競合他社と同じWebマーケティング戦略を行っているなら、ターゲット顧客に選ばれる可能性は低くなるでしょう。

競合他社とのWebマーケティング戦略の差別化を図るためにも競合他社の出した結果(売上やコストなど)、その結果が出た理由(営業手法、流通経路、製品開発など)に着目して分析をしてみてください。

Company分析とそのやり方

最後に3C分析の中のCompany分析を行います。

Customer分析、Competitor分析で得た結果を用いて自社と比較し、自社のWebマーケティング戦略を最適化するにはどうすればよいかを考えるのがCompany分析の目的です。

Company分析に使われる手法を2つご紹介します。

①VRIO分析
経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織(Organization)の4つの観点から自社の経営資源について市場での優位性を把握するために行う分析手法です。

②SWOT分析
強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの視点で企業を評価、分析する手法を言います。

3C分析の事例

では自分がエスニック料理を出す立ち飲み屋を経営しているとして、最近酒屋が経営する新しい立ち飲み屋が近所にできて売上が減少した場合、3C分析を利用してどのような戦略を考えればよいかを見てみましょう。

①Customer分析
顧客層→独身男女、サラリーマン、高齢者など

顧客のニーズ→多少価格が高くても味のよいものを食べたい、長時間滞在しなくても常連のお客様と話ができるような良い関係性を作りたい、おしゃれな行きつけのお店を持ちたい、パクチーブームなのでパクチーを食べたい、など

Customer分析でターゲット顧客の顕在化しているニーズは流行に乗りたいこと、潜在的なニーズはお店を通じて新たな人間関係を作りたいことであるのがわかりました。

②Competitor分析

競合の立ち飲み屋の強み、弱み→強みは酒屋が経営しているので美味しい酒をそこそこ安い価格でターゲット顧客に提供できることで、弱みは凝ったおつまみが提供できないこと

Competitor分析で競合の特徴は安さや手軽さであることがわかりました。

③Company分析
自社の強み→流行りの食材を提供できること、常連客同志が仲がよいこと

自社の弱み→弱みは競合の立ち飲み屋のような安い価格での食事や酒の提供は難しいこと

Company分析の結果とCustomer分析、Competitor分析で得た結果を比較して考えると、次のような戦略が考えられます。

・若い女性のターゲット顧客を増やすため、量が少なめだけれど味のよいおつまみを定額で提供すること
・エスニック料理に合う流行りのクラフトビールを新しく提供すること
・お客様同士が仲良くなれるよう間に立つ接客を心がけること

今回行った3C分析の事例ではあまり複雑な分析は行っていませんが、自分の売りたい商品やサービスに応じて適切な分析を試みてください。

まとめ

3C分析は顧客・競合企業・自社をさまざまな角度から分析し、より自分の売りたい商品やサービスを市場の中で差別化してアピールする戦略を考えるために重要な手法であることがわかりました。

一見難しいように感じますが、簡単な事例から分析の練習を重ねるといずれ大きな案件でも適切に3C分析ができるようになるでしょう。

Webマーケティングの戦略策定に前向きに取り組むためにも、ぜひ3C分析を活用してみてください。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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