確証バイアスとは?Webマーケティングに使える心理学
休みの日にぼんやりとSNSを眺めていたら、ついフェイクニュースに引っかかって友達に話してしまったという経験はありませんか?
これは確証バイアスが働いているために起こる1つの事例です。
この記事では確証バイアスとは何かからWebマーケティングでの活用法まで詳しく解説します。
■確証バイアスとは?
確証バイアスとは認知バイアス(無意識に生じる認知の偏り)の1つで、自分が持っている先入観に対して肯定的な情報を積極的に集めようとする心理的傾向を言います。
1960年にイギリスの認知心理学者ペーター・カスカート・ウェイソンによって提唱されました。
確証バイアスが働く原因は、人間が居心地のよい考え方に留まることによって身の安全を確保したいという生存本能によるものだと言われています。
非常に強い思考のため、意識せずに確証バイアスを避けるのは難しいでしょう。
■確証バイアスをWebマーケティングで活用する方法
確証バイアスをWebマーケティングで活用する方法を3つご紹介します。
リターゲティング広告で活用する
ターゲット顧客に商品やサービスが「人気がある」という確証バイアスを強く持ってもらうためには、リターゲティング広告を使用するのが有効です。
リターゲティング広告とは広告主のWebサイトを訪問したことがあるユーザーを追いかけ、そのユーザーが訪問する別のサイトの広告枠上でも同じ広告を表示させる広告手法のことです。
自社のWebサイトを一度訪問したことがあるユーザーをターゲット顧客として、何度もリターゲティング広告を偶然であるかのように見てもらうと、ターゲット顧客はその広告に掲載されている商品やサービスに対してよく見かけるし人気があるようだという認識を持ち始めます。
ターゲット顧客は以前は一度Webサイトから脱落していますが、商品やサービスに人気があるという確証バイアスによって購入意欲が高まれば再度広告を通してWebサイトへと訪問し、コンバージョンへとつながる行動を取る可能性が出てくるというわけです。
顧客リストを活用したリターゲティング広告の1つ、カスタマーマッチについても詳しく知りたい方は、次の記事もごらんください。
カスタマーマッチを使って既存顧客にアプローチ【Google広告】
カスタマーマッチは既存顧客へアプローチしてリピートを促したり、クロスセルを行うことができます。 また、既存顧客に似たユーザーに広告を出したいという場合にも高い精度でアプローチが可能です。
広告内に口コミを掲載する
商品やサービスを広くアピールするためにWeb広告を使用するのはよくあることですが、広告内に口コミを掲載すると確証バイアスにより広告効果を高めることができるのです。
ターゲット顧客はWeb広告を何度か見かけるうちに、内容によって商品やサービスに対して良い印象を持つようになります。
すると確証バイアスが働き、その商品やサービスに対する良い情報を自分自身で集めようとし始めるのです。
この時商品やサービスに対する良い口コミを広告内に見かけると、他の多数の人も同じ気持ちだというのがさらに確証バイアスを強め、コンバージョンにつながる可能性が出てきます。
顧客のアフターフォローを工夫する
ターゲット顧客が一度商品やサービスを購入した後は、次のリピートをどのように促すかということを考えなければなりません。
このような時、ターゲット顧客に対してお礼の手紙を送るなど丁寧なアフターフォローを行ってみましょう。
特に高額な商品やサービスであるほど手間をかけて行うのが望ましいと言えます。
ターゲット顧客のアフターフォローへの満足度が高ければ、商品やサービスに対する購入して良かったという気持ちはさらに強まるのです。
そして購入した商品やサービスに対する良い評判だけに目を向けるようになり、良くない評判からは目を背けるようになるでしょう。
このような強い確証バイアスがかかった状態になるとターゲット顧客の中での商品やサービスの価値は上がり続けるので、リピート買いにつながりやすくなるのです。
商品やサービスを一度は購入してもらえるのに、なかなか次につながらないという方はぜひ試してみましょう。
■まとめ
確証バイアスは認知バイアスの1つで、非常に強く働くという特徴があるためWebマーケティングでは活用しやすいことがわかりました。
ターゲット顧客に一度良い印象を持ってもらうことさえできれば、後はターゲット顧客自身がその良い印象を強化し続けてくれるので、あまり強引なセールス手法やアピールをするのは苦手だという方でも取り入れやすいのではないでしょうか。
また新規顧客、既存顧客両方にアピールできる手法なのもWebマーケティングにおいてはうれしいメリットと言えるでしょう。
ぜひ積極的に確証バイアスを活用して、売上を大きく伸ばすのにチャレンジしてみてください。