ブーメラン効果とは?Webマーケティングに使える心理学

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お子さんが試験前なので気が気ではなく、つい強めに勉強するよう説得したところ、かえって反発を招いた経験はありませんか?

これはブーメラン効果が働いたため起こる出来事です。

この記事ではブーメラン効果とは何かからWebマーケティングでの活用法まで詳しく解説します。

ブーメラン効果とは?

ブーメラン効果とは心理的リアクタンスの1つで、説得するほど逆効果となり説得した内容とは逆の行動や振舞いをするという心理効果を言います。

意味合いは少し異なりますが心理学だけではなく経済学、刑法学、インターネットスラングなど幅広い分野で使用される言葉なのが特徴的です。

ブーメラン効果は次のような条件が揃うと起こりやすいとされます。

①説得される人が説得する人を信頼していない場合
②説得される人と説得する人の意見が元々同じ場合
③説得を予告された場合
④説得される人の大切な信念や価値観に対して説得が行われた場合
⑤説得される人が自分の意見や立場に強い責任を感じている場合

いずれも説得されればされるほど自分の自由を奪われるように感じるため、逆の選択をすることで自由を維持しようとします。

このためブーメラン効果が起こりやすくなるというわけです。

ブーメラン効果と同じ心理的リアクタンスの1つであるカリギュラ効果についても知りたい方は、次の記事もごらんください。

Webマーケティングでブーメラン効果を起こさない工夫とは?

Webマーケティングでブーメラン効果を引き起こさないための工夫を3つご紹介します。

ブログの構成を工夫する

ブログの構成を工夫すると、ブーメラン効果を起こりにくくすることができます。

何か商品やサービスを売りたい時は、「問題提起→共感→解決法」という順番で記事を作成するのです。

例えばスパークリング日本酒を若い女性向けにアピールするなら、次のような構成でブログを作成してみましょう。

①問題提起
ブログの書き出しで「日本酒が好きで飲み会などでも手軽に飲みたいけれど、周囲の人に酒豪と思われそうで気が引けると悩んでいる女性はいませんか?」と問題提起します。

②共感
ブログの中盤で「確かに日本酒はアルコール度数も高く、瓶のデザインもあまりおしゃれとは言えないため手に取るのをためらってしまう女性も多いでしょう」のように共感する文章を入れるのです。

③解決法
終盤のまとめで「しかし今回女性向けに開発したスパークリング日本酒はスタイリッシュな細い瓶が特徴的で、アルコール度数も何と5%にまで抑えることに成功しました」と伝えます。

ターゲット顧客はこの流れのブログと、「おしゃれなスパークリング日本酒ができました!ぜひご購入ください」のように一方的な説得が続くブログとでは、果たしてどちらに良い印象を持つでしょうか。

ブーメラン効果を起こさないためには、ターゲット顧客が問題だと感じていることに寄り添うブログ構成が大切なのです。

「〇〇のような方にはあまりおすすめしません」のようにデメリットも正直に伝えると、さらにブーメラン効果を防ぐ効果は高まります。

SNSのやりとりを工夫する

SNSでのやりとりにもブーメラン効果は役に立ちます。

最初は新規のターゲット顧客の場合ですが、何度か商品やサービスの説明を繰り返すと反応が鈍くなってくる時がありませんか?

この時追いかけて説得はせず、一度やりとりを止めてみてください。

するとターゲット顧客の気持ちがリセットできた段階で、再びやりとりが始まる時があります。

もし説得していればブーメラン効果が働き、コンバージョンを1つ逃す結果となったでしょう。

しかしやりとりが続く限りコンバージョンの可能性は残るので、ターゲット顧客と良い関係を維持したいなら追いかけての説得は非効率だと言えるのです。

そして既存のターゲット顧客の場合ですが、過剰なフォローはやめましょう。

ブーメラン効果が働き、リピート購入へとつながらなくなってしまうためです。

ターゲット顧客にとって程よいと感じさせるアピールを心がけましょう。

広告を出す回数を工夫する

せっかくWeb広告を出稿しても、ターゲット顧客にとってあまりにもしつこいとブーメラン効果が働いてしまいます。

リターゲティング広告などは特に離脱したターゲット顧客を追いかけて広告表示するため、頻度に気をつける必要があるのです。

どんなによい商品やサービスでも、最初はターゲット顧客にとっては未知で信頼できないものであるという謙虚な気持ちを忘れないようにしましょう。

まとめ

ブーメラン効果とは心理的リアクタンスの1つで、Webマーケティングにおいてはターゲット顧客にとって積極的すぎる説得を止めると起こりにくくなることがわかりました。

ターゲット顧客と長くつきあえる良い関係を築くためにも、ブーメラン効果を起こさせないように気を付けてみてください。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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