除外キーワードで無駄な出稿を減らして広告の費用対効果UP!設定方法と2つのポイント
今回は、除外(対象外)キーワードについて解説します。
通常、キャンペーンにキーワードを追加してターゲットを絞り込んで広告の配信範囲を決めます。しかし、キーワードの追加だけで、関心の高いユーザーのみに広告を配信するのは難しいです。
ユーザーの検索キーワードは多岐にわたりますし、音声認識の発達により口語での検索も増えてきています。よって、予想していなかったキーワードで広告が配信されてしまい、関心の低いユーザーに広告が配信され、クリックやコンバージョンが獲得できずにコストだけがかかってしまうなんてことが起こるかもしれません。
そこで、除外キーワードを使って特定の検索語句への広告の表示対象から除外することで、そんな問題も改善することができます!
それでは、除外キーワードについて解説していきます。
- 目次
- ■除外キーワードとは
- キーワードとの違い
- 除外キーワードのマッチタイプ
- ■除外するべきキーワードを見つけるポイント
- 関連性の低いキーワード
- クリック率やコンバージョン率で判断
- ■【Google広告】除外キーワードの設定方法
- キーワードで除外する
- キーワードリストで除外する
- ■【Yahoo!広告】対象外キーワードの設定方法
- キーワードで設定する
- キーワードリストで設定する
- ■除外キーワードを設定する際に注意すべき点
- ■除外キーワードにおける記号の扱い
- ■まとめ
■除外(対象外)キーワードとは
Google広告では「除外キーワード」
Yahoo!広告では「対象外キーワード」と呼びます。※以下「除外キーワード」と表記。
除外キーワードとは、キーワードの一種で広告を表示させないようにするキーワードのことを言います。
広告を配信するターゲットを絞り込むことで、費用対効果を高めることが可能です。
キーワードとの違い
通常、キャンペーンを作成したら広告主の商品やサービスに関連のあるキーワードを選定して、広告を表示するように設定します。
除外キーワードは、キーワードの一種ですが、特定の語句が含まれた検索に対して、広告を表示させないようにする場合に使用します。
どんな語句で広告を表示させたくないのかを考えます。商品やサービスに含まれない語句や、キーワードと類似しているが全く意味が違う語句を設定すると効果的です。
除外キーワードのマッチタイプ
キーワードの追加と同様に除外キーワードもマッチタイプを設定します。
除外キーワードのマッチタイプは全部で3種類で「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」があります。
一つずつ特徴を見ていきましょう。
部分一致
除外キーワードのデフォルトのマッチタイプ です。除外キーワードの部分一致は、通常キーワード追加をする際の「絞り込み部分一致」と同じになります。
除外キーワードで設定したキーワードが、語順は関係なく検索語句に含まれている場合、広告は表示されなくなります。
【例】除外キーワード:サッカー ウェア
検索語句 | 表示 |
サッカー ウェア | 表示されない |
ウェア サッカー | 表示されない |
サッカー ウェア 青 | 表示されない |
サッカー 靴 青 | 表示される |
※「サッカー」と「ウェア」のどちらも含む場合は表示されません。
フレーズ一致
除外キーワードと完全に一致するキーワードが、同じ語順で検索キーワードに含まれている場合、広告は表示されなくなります。検索語句に他の語句が含まれていても、語順が同じであれば除外されます。1語の場合は部分一致と同じ効果です。
【例】除外キーワード:”サッカー ウェア”
検索語句 | 表示 |
サッカー ウェア | 表示されない |
ウェア サッカー | 表示される |
サッカー ウェア 青 | 表示されない |
サッカー 靴 青 | 表示される |
完全一致
検索語句が除外キーワードと完全に一致し、他の語句を含まず、語順が同じだった場合に広告が表示されなくなります。
【例】除外キーワード:[サッカー ウェア]
検索語句 | 表示 |
サッカー ウェア | 表示されない |
ウェア サッカー | 表示される |
サッカー ウェア 青 | 表示される |
サッカー 靴 青 | 表示される |
■除外するべきキーワードを見つける
除外キーワードのマッチタイプについて理解したうえで、つぎは除外キーワードを選定していきましょう。
除外キーワードはキーワードと検索語句から探していきます。ポイントは2点あります。
①関連性が低いキーワード
②クリック率が低い or コンバージョン率が低いキーワード
以上の2点について解説します。
関連性が低いキーワード
広告主の商品やサービスに含まれない検索語句がある場合は、除外して広告を表示させないように設定します。
【例】
広告主:自転車のレンタル専門店で販売はしていない会社
除外キーワード:「販売」「購入」
広告の掲載範囲:購入を考えているユーザーには広告を配信しない
また、ユーザーが単に検索語句の意味や画像などを調べている場合も、除外キーワードで追加するのも効果的です。
【例】
広告主:イタリアンレストランを経営している会社
除外キーワード:「イタリアン とは」「イタリアン 意味」「イタリアン 画像」
広告の掲載範囲:イタリアンの意味や画像を調べているユーザーには広告を配信しない
クリックされても、ユーザーが求めている結果と違っていれば、コンバージョンに繋がる可能性は低いです。
キーワードや検索語句を確認して除外キーワードを選定することをオススメします。
この時に注意しないといけないのが、関連性の低いキーワードを除外することで広告の配信範囲が狭くなるので、ユーザーが広告主の商品やサービス、ブランドを認知する機会が減ってしまうことです。
あまり沢山のキーワードを除外しても、逆効果になってしまうこともあるので注意しましょう。
クリック率が低い or コンバージョン率が低いキーワード
マッチタイプ が部分一致のキーワードで他のキーワードと比べて、クリック率やコンバージョン率が極端に低いキーワードがある場合、無駄に広告が配信されている可能性があります。
その場合、キーワードの検索語句を確認し、関連性の低い検索語句で広告が配信されていないか確認し、除外キーワードとして追加するか見極めることをオススメします。
参考:Yahoo!広告ヘルプ – 対象外キーワードについて
参考:Google広告ヘルプ – 除外キーワードについて
■【Google広告】除外キーワードの設定方法
では、実際に除外キーワードを設定してみましょう。
除外キーワードの設定方法は2つあります。
・キーワードで除外する方法
・キーワードリストで除外する方法
まずは、Google広告でキーワードで除外する方法から解説していきます。
キーワードで除外する方法
1.広告管理画面に左側の[キーワード]→[除外キーワード]をクリック
2.青いプラスボタンをクリック
3.追加するキャンペーンを選択し、除外キーワードを入力し、[保存]で完了
除外キーワードリストで除外する方法
除外キーワードリストとは、商品やサービスなどのテーマ別に除外キーワードを管理できる機能のことです。除外キーワードリストは一度に複数のキャンペーンで共有することができ、リストを作成した後にキーワードを追加しても、共有する全てのキャンペーンで新しいリストが反映されます。
1.まずは、除外キーワードリストを作成します。
管理画面左側の[キーワード]→[除外キーワード]をクリック
2.青いプラスボタンをクリック
3.除外キーワードリストを追加するキャンペーンを選択し、テキストフィールドに除外キーワードを 1 つずつ入力するかコピペする
4.[除外キーワードを追加、または新しいリストを作成] のチェックボックスをクリックし、除外キーワード リスト名を入力し、[新規または既存のリストに保存する]のチェックボックスをクリックして、[保存]でリストが作成完了
5.管理画面左側の[キーワード]→[除外キーワード]→青いプラスボタンをクリック
6.[除外キーワードリストを使用]をクリック→使用する除外キーワードリストを選択し、[保存]をクリック
■【Yahoo!広告】対象外キーワードの設定方法
次にYahoo!での対象外キーワードの設定方法です。
Googleと同様、
・キーワードで除外する方法
・キーワードリストで除外する方法
の2つの方法があるのでキーワードで除外する方法から解説します。
キーワードで設定する方法
1.管理画面の[ツール]→[対象外キーワードツール]をクリック
2.「+対象外キーワードを追加]をクリック
3.キャンペーンを選択し、一行に一個ずつキーワードを入力し、マッチタイプ を選択し、[追加]をクリック
対象外キーワードリストで設定する方法
1.管理画面の[ツール]→[対象外キーワードリスト管理]をクリック
2.[対象外キーワードリスト追加]をクリック
3.リスト名と対象外キーワードを入力し、マッチタイプ を選択して[作成]をクリック
4.[キャンペーンに設定]をクリックし、キャンペーンを選択し、[適用]をクリック
■除外キーワードを設定する際に注意すべき点
除外キーワードを設定する際に注意してほしいことを3つご紹介します。
①除外キーワードには上限数があること
Google広告では除外キーワードはキャンペーンごとに 10,000 個まで、Yahoo!広告では「対象外キーワードツール」で設定した対象外キーワードの個数は最大5,000個までと決まっています。
この上限を越えると除外キーワードはそれ以上設定できなくなってしまうので注意しましょう。
②除外キーワードを設定したのに広告が表示される場合があること
Google広告ではユーザーが17語以上、Yahoo!広告では11語以上の語句で検索した場合広告の配信対象外とは見なされず広告が配信される場合があります。
③必ずしもインフォメーショナルクエリを除外キーワードに設定する必要がないこと
インフォメーショナルクエリは検索意図が「情報を知りたい」という理由のためコンバージョンには一般的につながりにくい傾向にあります。
しかし絶対的に成果が出ないかと言えばそうではないため、手間ではあっても実際の掲載データを見て除外キーワードに設定するかどうかを判断するのが望ましいでしょう。
■除外キーワードにおける記号の扱い
検索をかける時日本では記号を含めて検索するということをあまり行わないため見落としがちですが、Google広告では除外キーワードとして設定できる記号、できない記号が存在します。
それぞれ表にしてみました。
種類 | 記号 |
除外キーワードとして設定できる記号 | アンパサンド(&)アクセント記号(á など)アスタリスク(*) |
除外キーワードとして設定できない記号(無視される記号) | ピリオド(.)プラス記号 (+) |
除外キーワードとして設定できない記号(無効な記号) | カンマ(,)感嘆符(!)アットマーク(@)パーセント(%)キャレット(^)カッコ、不等号(()、{}、<>)等号(=)セミコロン(;)チルダ(~)グレイヴ・アクセント(`)クエスチョン(?)\(円)バーティカルバー(|)ピリオド(.) |
サイト演算子・検索演算子 | - |
海外向けにリスティング広告を出稿する際には気を付けるようにしましょう。
■まとめ
除外キーワードを設定すると、クリック率やコンバージョン率の改善に繋がったり、明確なターゲット層にアプローチできたりと、リスティング広告を運用するうえでは欠かせないツールです。
ただし、ブログ内でも述べたように本当に除外していいのかを見極めないと、広告配信の機会損失に繋がってしまいますので慎重に活用していきましょう!
最後まで読んでいただき有難うございました。