決定回避の法則とは?Webマーケティングに使える心理学

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ネット通販で洋服を見ていると悩んでしまって購入しないけど、店頭に見に行くと案外すんなり買い物をしているという方はいらっしゃいませんか?

これは決定回避の法則が働いているために起こることなのです。

この記事では決定回避の法則とは何かからマーケティングへの応用法まで詳しく解説します。

決定回避の法則とは?

決定回避の法則とは、選択肢が多すぎると人間は決断力が低下し1つのものを選べなくなるという心理法則のことを言います。

決定回避の法則は、1997年に社会心理学者シーナ・アイエンガー(sheena Iyengar)の論文「Choice and its Discontents(選択と不満)」に掲載された「ジャム実験」で証明されたものです。

ジャム実験では商品棚に週ごとに「24種類のジャム」と「6種類のジャム」を陳列して試食率と購入率を調査しました。

その結果24種類のジャムでは試食率60%で購入率3%、6種類のジャムでは試食率40%で購入率30%と結果に10倍の差が出たのです。

このことから多すぎる選択肢は人間の決断に迷いを与え、決断しないという行動や決断を先送りにするという行動につながることがわかったのです。

決定回避の法則をWebマーケティングで活用する方法

決定回避の法則とは何かをご理解いただいたところで、次にWebマーケティングで決定回避の法則を活用する方法を3つご紹介します。

決定回避の法則を利用した効果的なキャッチコピー

ターゲット顧客はECサイトなどではとてもたくさんの商品やサービスの中から自分の欲しいものを決めなければなりません。

この場合ターゲットを絞り、1つのキャッチコピーで1つの商品やサービスをおすすめすることによってターゲット顧客に決定回避の法則を働かせないように工夫することができます。

例えば洋服のECサイトでスカートを何種類か売りたいとしましょう。

次のようなキャッチコピーでターゲット顧客に決定回避の法則を働かせないようにしながら購買意欲を高めることができます。

・ぽっちゃりさんが着やせするスカートはこちら
・暑がりさんでも涼しく着られる冷感素材のスカートはこちら
・プチプラでも高見えするスカートはこちら

このキャッチコピーを分析すると、前半でターゲットを絞り、後半で絞られたターゲット顧客に対しておすすめの商品を1つだけ提案しているのがわかるでしょう。

キャッチコピーを使って選択肢を狭め、1つのキャッチコピー内で複数の商品やサービスを勧めないのがキャッチコピーを作成する時のコツと言えます。

決定回避の法則を活用してコンバージョン率を上げる方法

高額な商品やサービスをターゲット顧客に提案し続けてきた場合、そろそろクロージングのタイミングだと思っているのにターゲット顧客がなかなか決断できないでいるということはありませんか?

このような場合、提案段階でたくさんの選択肢を挙げたものを絞ってみることによってターゲット顧客の決断を促せる場合があります。

効果的な選択肢の絞り方としては松竹梅の法則を用いて高額・中ぐらい・低価格の3段階とし、上位の商品やサービスには下位の商品やサービスの機能や内容が全て含まれているのが理想的です。

松竹梅の法則についても詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてみてください。

決定回避の法則を活用してリピート率を上げる方法

既存顧客に自分の売りたい商品やサービスを継続的に購入してほしい場合は、メルマガやメールなどで選択肢を増やす提案を試みるとよいでしょう。

この場合ターゲット顧客にとって決定しなければならないのは「継続購入する」「継続購入をやめる」の2択なのですが、「新しい商品やサービスに乗り換える」という選択肢を増やして3択にすることで決定回避の法則を働かせ、決断を先送りさせることができます。

選択肢を増やすことで「現状維持でよいかな」と思ってくれるターゲット顧客が増えればリピート率は上がっていくのではないでしょうか。

まとめ

決定回避の法則は選択肢が多すぎると人は決断をしようとはせず先送りしたり、止めてしまったりする心理的効果でWebマーケティングでは新規・既存両方の顧客へのアプローチに役立つことがわかりました。

Webサイトでのアピールから具体的な提案まで活用できるので、少し決定回避の法則を意識してみるだけでもさまざまなマーケティング戦略が考えられるのではないでしょうか。

ぜひ前向きに活用して、ターゲット顧客が自分の売りたい商品やサービスへの購買意欲を高めてもらえるように工夫してみてください。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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