同調現象とは?Webマーケティングに使える心理学

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大多数の人の意見が間違えているにもかかわらず、自分一人が正しい意見を言うのに気後れして、何となく周囲の意見に合わせてしまった経験はありませんか?

これは同調現象の一例です。

この記事では同調現象とは何かからWebマーケティングでの活用方法まで詳しく解説します。

同調現象とは?

同調現象とは社会心理学の用語で、何かを判断する際に人々の意見が多数派の意見に影響されることを言います。

同調現象の実験例として有名なのがポーランド出身の心理学者ソロモン・アッシュによる「同調行動実験」です。

実験は8人の学生が参加して行われ、問題に対して被験者が回答するという内容でしたが実は7人はサクラで、本当の被験者1人は他の7人が回答した後最後に問題の回答を行うという形式でした。

問題は個人で回答すれば99%は正解するという簡単な問題ですが、被験者が他の7人が間違った回答をした場合それに影響を受けるかどうかを調べるのが目的だったのです。

実験結果は次の通りでした。

①サクラの7人が全員間違えた回答をした場合
被験者の誤答率32%

②サクラの7人のうち1人は全問正解した場合
被験者の誤答率5.5%

明らかに周囲が間違った回答をしていても、同調現象により自分一人が正解しにくい状況が生まれたと言えるでしょう。

同調現象とバンドワゴン効果の違いとは?

同調現象によく似ている心理効果にバンドワゴン効果があります。

バンドワゴン効果とはある選択肢が多数の人に支持されることで、さらに選ばれやすくなる現象を言いますが、実は同調現象の1つなのです。

バンドワゴン効果は「人気」や「支持」といったポジティブな意味で用いられることが多いですが、同調現象はネガティブな方向でも起こりうるのでより広い意味を表すと言えるでしょう。

バンドワゴン効果について詳しく知りたい方は、次の記事もごらんください。

同調現象の具体例

同調現象がネガティブな方向性に働く事例とポジティブな方向性に働く事例をそれぞれ2つずつご紹介します。

ネガティブに働く事例の1つめは、「赤信号みんなで渡ればこわくない」という心理です。

良くないことをしているのですが集団でやっているため同調現象を起こし、良くないことだという意識が薄まっている状態と言えるでしょう。

2つめはSNSの炎上です。

SNSではある意見が多数の賛同を得ると同調現象を起こし、匿名性が高いこともあいまって暴走することがあります。

これが炎上の原因となってしまうのです。

逆にポジティブに働く事例も見てみましょう。

ポジティブに働く事例の1つめはファッションの流行ですが、これは身近な人のファッションを真似たり、自分と似たような属性の人と同じ服を身に着けたりすることで広まっていきます。

同調現象が今どのような衣服を身に着けるのがおしゃれなのかの判断に影響を及ぼしていると言えるでしょう。

この同調現象のメリットは、服選びに多くの時間を割かなくてもよくなるということです。

2つめは人気の高い飲食店にできる行列につい並んでしまう心理です。

美味しいかどうかは口コミなどで調べてみなければわからないのに、多数の人が美味しいと判断して並んでいるのに影響されていると言えるでしょう。

この同調現象のメリットは、店選びに失敗する確率が下がることです。

同調現象をWebマーケティングで活用する方法

同調現象をWebマーケティングで活用する方法を2つご紹介します。

1つめはランキングを作り、その1位の商品やサービスとして宣伝を行う方法です。

ランキングで1位を取れる商品やサービスであれば多くの人から選ばれているということで同調現象が起こり、ターゲット顧客への販売促進につながるでしょう。

2つめは広告に「人気」「話題」「注目」「顧客満足度ナンバーワン」などのキーワードを使い、多くの人に選ばれている商品やサービスであることを強調することです。

LPや商品説明ページにこのようなキーワードを意識して使うと、ターゲット顧客の目に留まり、同調現象を起こしやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

同調現象はネガティブにもポジティブにも働きますが、多くの人が選んでいる商品やサービスであることを強調してターゲット顧客にわかりやすく伝えると、購買意欲を高めることができる便利な心理効果だとわかりました。

自社の商品で人気の高い商品やサービスがあれば、同調現象を利用してさらにコンバージョン率を上げることが可能なのではないでしょうか。

Webマーケティングに上手に同調現象を取り入れて、ターゲット顧客により積極的にアプローチしてみてください。

少しでもお役に立てましたらシェア頂けますと幸いです。
著者情報:三倉 光生
リスティングやSNSの広告運用12年/フリーランス4年目の認定ランサー。国立大学卒業後、新卒でベンチャー企業に就職し広告運用からマネジメントまで行い独立。「顧客の利益創出」をモットーとした広告設計・運用を行っています。ポリシーは【即レス・誠実さ・期限厳守】

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