限定条件下の事実とは?Webマーケティングに使える心理学
ECサイトで「人気ナンバーワン」と銘打たれている商品やサービスに心惹かれ、つい購入してしまった経験はありませんか?
これは限定条件下の事実を利用したキャッチコピーがうまく働いた事例と言えます。
限定条件下の事実とは何か、Webマーケティングで効果的に活用するにはどうすればよいかを解説します。
- 目次
- ■限定条件下の事実とは?
- ■限定条件下の事実をWebマーケティングで活用する方法
- ■限定条件下の事実を使うメリット・デメリット
- 限定条件下の事実を使うデメリット
- 限定条件下の事実を使うメリット
- ■まとめ
■限定条件下の事実とは?
限定条件下の事実とは、ある一定の条件の下にのみ成り立つ事実のことです。
例えば自身の営業成績が良かったため、社内で営業講習会の講師をすることになったとしましょう。
前期の営業成績が部内では1位、社内では3位だった場合、もし営業成績をアピールして研修のタイトルを決めるとすれば、次のどちらを選びますか?
「営業成績社内ナンバー3の営業マンが教える営業のテクニック」
「営業成績部内ナンバー1の営業マンが教える営業のテクニック」
おそらくほとんどの方が反射的に2つめのタイトルの方を選ぶのではないでしょうか。
これは無意識のうちに人間は「ナンバー1は素晴らしい」と思い込む性質があるからです。
このため大きな部門である「社内」より小さな部門の「部」を意図的に選んで限定条件下での事実、部内ナンバー1をアピールするようにすれば、研修を受けにきた人たちの注目を集めることができます。
■限定条件下の事実をWebマーケティングで活用する方法
限定条件下の事実は、ターゲット顧客の目を惹くキャッチコピーを作りたい時に使うと効果的です。
例えば飲食店のメニューや自動販売機などによく、「人気ナンバー1のドリンクはこちら!」といった文言が記載されているのを見かけないでしょうか。
これはキャッチコピーに「ナンバー1」という言葉を入れることによって、人間がその商品やサービスに対して反射的にポジティブなイメージを持つことを利用しているのです。
このように自分の売りたい商品やサービスに狭い範囲、限られた期間でもよいのでナンバー1の付加価値をつけてキャッチコピーを制作すると、よりポジティブなイメージがつき訴求効果が高まるでしょう。
他にもキャッチコピーを作るのに効果的な方法を知りたい場合は、次の記事もごらんください。
キャッチコピーにUSPを落とし込むために役立つラダリング法とは?
Webマーケティングにおけるキャッチコピーの目的とは読んだ顧客の購買意欲を刺激して、コンバージョンにつなげることですが、具体的にどうすればそのようなキャッチコピーを作れるのかわからず悩んでいる方はいらっしゃいませんか? この記事ではキャッチコピーにUSPを落としこむために活用できるラダリング法について詳しく解説します。
■限定条件下の事実を使うメリット・デメリット
限定条件下の事実を使用するメリットを3つ、デメリットを1つご紹介します。
限定条件下の事実を使うデメリット
限定条件下の事実を使用するデメリットは、自分の商品やサービスがナンバー1を獲得したことがない場合は使用できないことです。
そのため売り始めの商品やサービスより、既存の商品やサービスでもう少し売上を伸ばしたい場合などに使用するのが望ましいでしょう。
限定条件下の事実を使うメリット
限定条件下の事実を使うメリットの1つめは、特定の商品やサービスに注文を集中させることができるということです。
例えば人気が少し落ち目になってきたので在庫処分したいと考えている商品があったとすると、人気ナンバー1を獲得したことのある商品ということを銘打って売り出してみるのもよいのではないでしょうか。
限定条件下の事実を使うメリットの2つめは、一度購入してもらうことで既存顧客を作るきっかけになることです。
ターゲット顧客にとってナンバー1の商品やサービスというのは、バンドワゴン効果(多数の人に支持されることで、さらに選ばれやすくなる現象)が働くため、最初の購入への敷居が低いと言えます。
この時ターゲット顧客は多数の顧客に選ばれる信頼性の高い商品やサービスだと理解した上で購入するため、後は自分自身が気に入ればリピート買いをしてくれる可能性は高いというわけです。
限定条件下の事実を使うメリットの3つめは、クロスセルを見込めることです。
ターゲット顧客には普段リピート買いしている商品やサービスがあるかもしれませんが、ナンバー1の商品やサービスはそれとは別に話の種として一度は購入してみようと考える人も多いのです。
広く自社を知ってもらえるきっかけ作りにも役立つと言えるでしょう。
■まとめ
限定条件下の事実は一定の条件下でナンバー1になった実績をターゲット顧客に訴求することで、商品やサービスへの購買意欲を高めることができる便利な心理効果だとわかりました。
またリピート買いやクロスセルなど、売上を上乗せするためのうれしいメリットも多数あります。
ターゲット顧客の心を捉えるキャッチコピーを作りたい時には、限定条件下の事実をぜひ積極的に活用してみてください。