FacebookとInstagramに配信できるコレクション広告とは?特徴からメリットまで詳しく解説
Facebook広告を運用している人の中には、自社の商品やサービスを画像1枚ではなく、複数の画像を用いてもっと詳しく説明できたらいいと感じている人も多いでしょう。
そのような時に役立つのがFacebookとInstagram両方に配信できるコレクション広告です。
この記事ではコレクション広告の特徴から活用するメリットまで詳しく解説します。
- 目次
- ■FacebookとInstagramのコレクション広告とは?
- ■コレクション広告の特徴
- ■コレクション広告のメリット
- ■コレクション広告のデザイン要件とは?
- ■コレクション広告を出稿する手順
- ■コレクション広告の活用事例
- ■まとめ
■ FacebookとInstagramのコレクション広告とは?
FacebookとInstagramに配信できるコレクション広告は、Facebookでは2017年から、Instagramでは2018年から運用が開始された新しい広告フォーマットで、画像や動画のメインビジュアル1つと4つの商品画像で構成されているのが特徴的です。
メインビジュアルまたは商品画像をタップするとフルスクリーンで表示される商品紹介ページが表示され、このページをインスタントエクスペリエンスと呼びます。
インスタントエクスペリエンスは別のブラウザを立ち上げるのではなく、アプリ内で見ることができるため読み込み速度が速く、ユーザーの離脱を防止して購買意欲を高め、コンバージョンへとつなげる役割を果たしているのです。
広告の掲載先はFacebook、Instagram、Messenger、Audience Networkの4つですが、モバイル専用となっているためPCでは閲覧することができません。
またFacebookとInstagramでのコレクション広告の内容の違いは次の通りです。
- Facebookで表示される商品画像は4つでInstagramは3つ
- フィード内に表示されるデフォルトのCTA(次へ進むボタン)表記はFacebookでは「もっと見る」でInstagramでは「詳しくはこちら」
- Instagramでは新規キャンペーンと新規投稿でのみ使用可能
- 商品カタログのテンプレートがFacebookは5種類でInstagramは1種類
■コレクション広告の特徴
コレクション広告の特徴を3つご紹介します。
①インスタントエクスペリエンスで顧客に詳細な情報を伝えられる
インスタントエクスペリエンスでは商品やサービスの名前、価格などを自社サイトに遷移する前に確認することができるため、顧客は納得感を持って購買行動に移れるでしょう。
インスタントエクスペリエンスは広告のキャンペーン目的を次の4つに設定した際に使用できます。
- トラフィック
- コンバージョン
- カタログ販売
- 来店数の増加
②ECサイトの宣伝に適している
コレクション広告は複数の画像を使用して商品のデザインや機能などいろいろな面をアピールできるため、ECサイトの宣伝に適していると言えるでしょう。
またFacebookアカウント内に商品やサービスのデータを登録して管理できる「商品カタログ」機能があるため、複数の商品やサービスがあったとしても一括して管理し、広告に活用することができるのです。
③スマホ専用広告なので動線がスムーズにできている
コレクション広告では商品やサービスの画像をタップすると画面下部から上部へとスライドする形で一覧がスムーズに表示されたり、画面を下にスワイプすると他の商品やサービスを見ることができたりと動線がスマホ特有の操作に合わせてスムーズになるよう設計されています。
顧客にとっては直観的な操作で適切な情報を得られるため、満足度の向上にもつながります。
■コレクション広告のメリット
FacebookやInstagramでコレクション広告を配信するメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。
3つご紹介します。
①ブランディングとコンバージョンへの誘導が同時にできる
コレクション広告を見た際の顧客の動きに沿って、それぞれの段階別にどのような訴求を行っているのか見てみましょう。
- 顧客がコレクション広告でメインビジュアルを目にする(ブランドを訴求している)
- 顧客がメインビジュアルをタップする(購買意欲を高めている)
- 顧客が商品画像をタップしてリンク先のECサイトなどに遷移する(コンバージョンを促している)
購買意欲を高めコンバージョンを促すのは本来LPの役割ですが、コレクション広告ではこれをシームレスに行うことができるため、離脱を防いでコンバージョン率をアップさせることができます。
②広告効果の分析を簡単に行うことができる
コレクション広告では広告マネージャから「アウトバンドクリック」という指標を確認することで広告効果を簡単に数値で確認できます。
アウトバンドクリックとはコレクション広告内にある自社サイトへの誘導リンクのクリック数なので、アウトバンドクリックの数値が大きいほど広告効果が高いと言えるのです。
③目的に合った商品カタログをテンプレートから簡単に作成できる
Facebookのコレクション広告であらかじめ準備されている商品カタログ用のテンプレートは次の5つです。
- インスタントストアフロント(画面を格子状に分けた基本的なテンプレート)
- インスタントフォーム(資料請求フォームが表示できるテンプレート)
- インスタント顧客獲得(簡易的なLPを表示できるテンプレート)
- インスタントストーリーテリング(商品やサービスをストーリー仕立てで宣伝できるテンプレート)
- インスタントカタログ(商品やサービスを実際に使用している様子を訴求できるテンプレート)
またInstagramのコレクション広告であらかじめ準備されている商品カタログ用のテンプレートは次の1つです。
- グリッドレイアウト(商品を販売するためのテンプレート)
商品カタログの目的に応じて使い分けると、より広告効果が高まるでしょう。
■コレクション広告のデザイン要件とは?
コレクション広告のデザイン要件を画像と動画にわけてご紹介します。
①画像の場合
アスペクト比 | ・1.91:1~1:1 |
画像サイズ | ・1,200 x 628ピクセル |
ファイルタイプ | ・JPGまたはPNG |
メインテキスト | ・125文字以内 |
見出し | ・40文字以内 |
②動画の場合
長さ | ・15秒以内 |
アスペクト比 | ・Facebookフィード 1.91:1~4:5・Instagramフィード、Instagramストーリーズ 1.91:1~1:1 |
ファイルタイプ | ・MP4またはMOV |
動画 | ・H.264圧縮、ハイプロファイル推奨、正方形ピクセル、固定フレームレート、プログレッシブスキャン |
音声 | ・ステレオAACオーディオ圧縮、128kbps |
メインテキスト | ・125文字以内 |
見出し | ・40文字以内 |
初めてコレクション広告を出稿する際は特に要件をしっかりと確認しておきましょう。
参考:Facebookビジネスヘルプセンター「コレクション広告のデザイン仕様」
■コレクション広告を出稿する手順
コレクション広告を出稿する手順をご紹介します。
①FacebookページとInstagramアカウントを登録する
②「広告を作成」タブの「形式」の部分で「コレクション」を選択する
③「テンプレートを選択」をクリックして「ストアフロント」「顧客獲得」「カスタムインスタントエクスペリエンス」の中から適するものを選択する
④「製品」の「カタログ」の部分で「特定の順番を選択」をラジオボタンで設定し、プルダウンで「手動で商品を追加」を選択する
⑤「カバー画像またはカバー動画」の部分で画像か動画を設定する
⑥製品の見出しや価格などの詳細設定を行って右下の保存をクリックする
⑦メインテキストと見出しを入力する
出稿をPCで行うのは構いませんが、必ずスマホからどのように見えるかをプレビューで確認するのが望ましいでしょう。
■コレクション広告の活用事例
コレクション広告で高い成果を挙げた事例としてFACEBOOK for Businessのページでも紹介されているのがハンドメイドブレスレットを販売するPura Vidaです。
Pura Vidaは、戦没将兵追悼記念日の週末にオンライン販売を拡大するためにコレクション広告を用いたところ、コレクション広告による1日あたりの購入数が4日間で6.3倍、キャンペーン全体の1日あたりの平均購入数が2.6倍、コレクション広告の費用対効果が12%アップ、キャンペーン全体の費用対効果が20%アップという結果が出ました。
当初Pura Vidaでは他の広告フォーマットをいろいろと試していましたが、このキャンペーンでは13才以上の女性をターゲットとしてコレクション広告を配信し、過去の顧客や類似オーディエンスに広告を配信してリーチを広げたのです。
試行錯誤を繰り返して根気よく運用した結果、このような素晴らしい成果につながったと言えるでしょう。
参考:FACEBOOK for Business「Pura Vida」
■まとめ
FacebookとInstagramに配信できるコレクション広告は、画像や動画のメインビジュアルと複数の画像で商品やサービスをアピールできるスマホ専用の広告で、特徴を活かして適切に運用すれば成果が上がりやすいとわかりました。
ぜひECサイトなどで積極的に活用し、顧客の購買意欲を高めるのに役立ててください。