Facebookの品質ランキングとは?定義から結果ごとの対処方法まで詳しく解説
Facebookでは広告のパフォーマンスを評価するのにさまざまな診断項目を用いていますが、具体的にどのような内容なのかいまいちよくわからないとお悩みの方も多いと思います。
この記事ではFacebook広告のパフォーマンスを評価するための診断項目の1つ、品質ランキングについて詳しく解説します。
■ Facebook広告の品質ランキングとは?
広告配信においては、ユーザーのニーズに関連した広告を配信した方が喜ばれ、広告の成果も高くなるためFacebookではユーザーのニーズ関連度を考慮した上で広告配信を行っています。
Facebook広告においても他のWeb広告と同じように運用しながら改善を重ねていくことが大切ですが、「広告関連度診断」という機能を用いて掲載した広告とユーザーニーズの関連性を計測し、その結果に基づき広告改善に活かすことができるのです。
広告関連度診断における診断項目は3つあるので、概要を表にまとめてみました。
項目の名称 | 概要 | ランキングの値 |
品質ランキング | 同じターゲット層に対して配信された広告と比較した時の感性品質 (数値で計ることのできない人間の五感で感じる品質)を評価する項目 | ・平均以上 ・平均 ・平均以下(下位35%) ・平均以下(下位20%) ・平均以下(下位10%) |
エンゲージメント率ランキング | 同じターゲット層に対して配信された広告と比較した時にエンゲージメントが発生する確率(期待値)を評価する項目 | |
コンバージョン率ランキング | ターゲット層におけるユーザーが広告を目にした際コンバージョンが発生する確率(期待値)を評価する項目 |
このことからFacebook広告の品質ランキングとは、広告関連度診断における1つの項目だということが理解できるでしょう。
広告関連度診断はFacebook広告の広告マネージャから確認できますが、「パフォーマンス」の列を手動でカスタマイズしないと見ることができないので注意しましょう。
参考:Facebook広告ビジネスヘルプセンター「広告関連度診断について」
■品質ランキングの活用方法について
Facebookの広告関連度診断における品質ランキングはどのように活用すればよいのでしょうか。
広告が目的を達成していない場合と達成している場合の2つにわけて説明します。
広告が目的を達成していない場合
広告関連度診断の結果については品質ランキングのデータを単体で分析するのではなく、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキングを合わせて分析した方が改善につなげやすいと言えます。
そのためFacebook広告では広告関連度診断で広告が目的を達成していない場合は次の表を参考にして分析やその後の改善を行うよう推奨しています。
広告関連度診断の結果を読み解く際は、以下の表を参考にしてください。
広告関連度診断 | 原因 | 推奨項目 | ||
品質ランキング | エンゲージメント率ランキング | コンバージョン率ランキング | ||
平均以上 | 平均以上 | 平均以上 | 関連度に問題はありません。 | 広告の目的に沿って最適化しましょう。 |
平均以下 | 対象外 | 対象外 | 低品質な広告とみなされています。 | クリエイティブアセットの品質を改善するか、広告の品質を高く評価してくれそうなオーディエンスをターゲットに設定します。低品質とみなされる広告の特徴は取り除いてください。 |
平均以上 | 平均以上 | 平均以下 | 広告がコンバージョンにつながっていません。 | 広告のコールトゥアクションまたはポストクリック体験を改善するか、購入意向の高いオーディエンスをターゲットに設定します。製品やサービスの中には、必然的にコンバージョン率が低くなるものがあります。コンバージョン率が期待どおりの場合は、広告の調整は不要の可能性があります。 |
平均以上 | 平均以下 | 平均以上 | 広告が関心を集めていません。 | オーディエンスとの関連度を高める方法を検討する(例えば、広告を魅力的にする、興味深い内容にする、目を引くものにする)か、広告に反応する可能性の高いオーディエンスをターゲットに設定します。 |
平均以下 | 平均以上 | 平均以上 | 低品質な広告とみなされています。 | クリエイティブアセットの品質を改善するか、広告の品質を高く評価してくれそうなオーディエンスをターゲットに設定します。低品質とみなされる広告の特徴は取り除いてください。 |
平均以上 | 平均以下 | 平均以下 | 広告が関心を集めていないか、コンバージョンにつながっていません。 | オーディエンスとの関連度を高める方法を検討する(例えば、広告を魅力的にする、興味深い内容にする、目を引くものにする)とともに、広告のコールトゥアクションまたはクリック後のエクスペリエンスを改善します。あるいは、広告に反応してコンバージョンに至る可能性が高いオーディエンスをターゲットに設定します。 |
平均以下 | 平均以下 | 平均以上 | 低品質な広告と見られており、関心を集めていません。 | クリエイティブアセットの品質を改善するとともに、オーディエンスとの関連度を高める方法を検討します(例えば広告を魅力的にする、興味深い内容にする、目を引くものにする)。あるいは、広告の品質を高く評価し、関連度が高いと感じてくれる可能性が高いオーディエンスをターゲットに設定します。低品質の原因となるようなクリエイティブは使用しないでください。 |
平均以下 | 平均以上 | 平均以下 | 誘導的または物議を醸しそうな広告です。 | 宣伝対象の商品またはサービスを明確に表す広告となるよう調整します。商品やサービスの中には、必然的にコンバージョン率が低くなるものがあります。低品質とみなされるクリエイティブは使用しないでください。 |
平均以下 | 平均以下 | 平均以下 | 全面的に改善の余地があります。 | ターゲティング戦略、クリエイティブ、最適化の目的、クリック後のエクスペリエンスなどを見直してみてください。 |
出典:Facebook広告ビジネスヘルプセンター「広告関連度診断の活用方法」
この時各ランキングにおいて「平均以下」と表示されているものを平均まで上げる方が平均的な広告を平均以上とするよりも改善効果が高いことを覚えておきましょう。
広告が目的を達成している場合
広告が目的を達成している場合は広告関連度診断における品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキングを確認する必要はありません。
改善する場合でも広告の目的に沿って最適化していった方が望ましいと言えるでしょう。
参考:Facebook広告ビジネスヘルプセンター「広告関連度診断の活用方法」
■品質ランキングの結果ごとの対処方法
広告が目的を達成せず、品質ランキングが平均以下だった場合は推奨事項に基づいて対処が必要となりますが、そもそもFacebookではどのような広告を品質が低いと評価しているのでしょうか。
低品質な広告の特徴としてFacebookが示しているのは次の3つです。
- 情報を故意に隠している
- 煽情的表現
- エンゲージメントベイト
これを踏まえると品質が平均以下とされた場合は広告を見ただけで何を宣伝しているのかわかる内容とし、大げさな表現やユーザーをあおるような表現を避け、スパムと誤解されるような表現を使わないようにすることが重要だとわかります。
他にもLPの品質や広告ポリシーを遵守しているかどうかもFacebookは広告の品質を判断する材料としているため、詳細を知りたい人はFacebook広告のビジネスヘルプセンターから確認してみましょう。
参考:Facebook広告ビジネスヘルプセンター「広告関連度診断の活用方法」
参考:Facebook広告ビジネスヘルプセンター「広告の品質とパフォーマンスを高めるために避けるべき広告の特徴」
■まとめ
Facebook広告の品質ランキングとは広告関連度診断における広告の品質を判断するための指標の1つだとわかりました。
Facebook広告を運用しながらさらに効果を高めるための指標として上手に活用してみてください。